主将、大黒柱としてインハイ初V。初選出で10番のMF大谷湊斗(昌平高)は結果を残してU-18日本代表でも輝く

U-18日本代表の10番MF大谷湊斗(昌平高)はよりボールに係わって特長を発揮し、ゴールと白星をもたらす
[8.23 SBS杯 静岡ユース0-0(PK3-5)U-18日本代表 愛鷹]

「今は全然上手くいってなくて悔しい試合が続いてるんですけど、注目されるっていうのは凄くありがたいことですし、注目されている分、自分も結果を残さないといけないですし、そういう部分(結果)はやっぱり欠けていると思うんで、もっともっとボールに係わって、自分のいいプレーを次の試合に出せたらいいなと思います」

 今夏のインターハイで初優勝した昌平高(埼玉)のMF大谷湊斗主将は、U-18日本代表初招集。代表デビュー戦となった22日のU-18韓国代表戦はダブルボランチの一角として46分間プレーし、23日の静岡ユース(静岡県選抜)戦は後半開始から右SHとして出場した。

 初戦は1タッチパスでチャンスを演出した一方、自然とボールの集まる昌平でのプレーに比べると攻撃に係わる回数を増やせず。大谷は「消えてる時間が凄く多くて、不甲斐ないデビュー戦になってしまった」と首を振る。

 それでも、静岡ユース戦はよりポジショニングを意識してボールを呼び込み、ドリブル、パスでチャンスメーク。「サイドバック(SB)と連係を取って、どうやって(サイドで)2対1作るかとか、そういうのをシバ(右SB柴田翔太郎)と結構話し合ってやってたんで、右のいいシーンも作り出したと思います」。初戦に比べると、内容は向上。だが、本人はパスのズレや決定力を欠いたシーンがあったことを悔しがり、「チームに戻って練習して、一発で決め切る選手にならないといけない」と誓っていた。

 まずは、SBSカップの残り1試合を全力でやり切るだけだ。インターハイ優勝校の主将で大黒柱、U-18日本代表の10番として注目されていることについて本人は「凄くありがたいこと」と感謝。昌平の元日本代表FW玉田圭司監督も高評価する実力の持ち主は、インターハイ準決勝で2得点を叩き出し、同決勝でも2ゴールに絡んでいる。特にスキルの高さ、ボールを失わない力は代表常連組以上と言えるような特長だ。自分がよりボールに係わる回数を増やせれば、より輝けるという自負もある。

 大谷は、25日のU-18アルゼンチン代表戦へ向けて「自分も得点の意識は上がってきているんで、もっともっと貪欲にシュート狙って、点取って、この代表チームを勝たせたらなと思います。このまま終わったら自分も悔いが残る試合になってるんで、もっともっと輝いて、もっと周りの選手とコミュニケーション取って。いい経験をさせてもらってるんで、今後の人生に活かしていきたいなと思います」。2024年夏、一際輝いてきたMFが優勝をかけたアルゼンチン戦で結果を残し、初の代表活動を終える。 

(取材・文 吉田太郎)
Source: サッカー日本代表

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