[関東]ポジションを争った先輩は日本代表に…“全国未経験”で入部、国士舘大で大きな経験を積むDF近藤優成

DF近藤優成(3年=日大藤沢高)
[10.5 関東大学L第16節 国士舘大 0-1 日本大 楓の杜キャンパスサッカー場]

 右サイドバックの座を争った先輩は大卒1年目にして日本代表入りを果たした。国士舘大のDF近藤優成(3年=日大藤沢高)は刺激的な日々を送っている。

 近藤は「自分は大学まで全国大会に出ていないし、選抜も全然入ってなかった」とこれまでを振り返ったが、努力を重ねて昨年10月に関東大学リーグデビューを果たした。当時近藤の本職である右SBはDF望月ヘンリー海輝(現町田)がレギュラーを張る中で、ちょうど望月がメンバーから外れた時期に抜擢された。

 最終盤は望月の復帰に伴って控え組となったが、ポジションを争った相手は今季旋風を巻き起こす町田で開幕J1デビューを果たし、今や日本代表メンバーだ。近藤は「ヘンリーくんは“ふにゃふにゃ”しているので」と穏やかな先輩にアドバイスを求める機会はあまりなかったというが、目の前で日本代表基準を体感したことは大きな学びになった。

 また、今年8月には関東大学選抜の第1回交流戦メンバーに招集された。タレントが揃う選抜活動で「みんな何もかも上だなと感じた」と圧倒されるも、自身の対人能力に自信を持つことができたという。その後には総理大臣杯で全国舞台を経験。身近な先輩の躍進や選抜活動、そして大学サッカーでの戦いを通してプロ入りは現実的な目標になった。

 もっとも今季の開幕から心境の変化があったという。「2年生のときは先輩に助けてもらうところもあった」という中で、今季はより責任感をもってプレー。7月からレギュラーに定着すると、5日の日本大戦では試合途中に左サイドへポジションを移してユーティリティ性を示した。さらに「後ろに迷惑をかけるかもしれないけれど、(勝つために)シュートを打たなければという意識がある」と意気込むようにドリブルでゴール前まで侵入する場面も。チームに貢献する気概を示し続けた。

 国士舘大で頭角を示す近藤は全国大会と選抜の両方を大学で経験。「まずは残り6試合を」と残留を争う中で目の前の試合に目を向けながら、残り1年あまりの大学生活で成長を加速させていく構えだ。

(取材・文 加藤直岐)


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Source: 大学高校サッカー

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