カタールで開催中のAFC U17アジアカップ予選(F組)を戦っているU-16日本代表は現地時間26日、最終戦へ向けたトレーニングを行った。
その一戦へ向けて最もモチベーションの高い選手がMF小林志紋(広島ユース)かもしれない。
主力選手の一人と見込まれており、今大会直前に行われた練習試合ではハットトリックの活躍を見せるなど絶好調と思われていた。ところが、大会の初戦を前に突然の発熱。静養せざるを得ない状態になってしまった。
「いまはもう回復していて、コンディションも良い感じになりました。もちろん、次はいけます」
そう語った小林は、この状態に至るまでをこう振り返る。
「練習試合ではかなり良いプレーができていたんですけど、風邪を引いてしまって……。本当に悔しかったし、残念だった。だからこそ、3試合目は自分のプレーを最大限に出したいと強く思っています」
このまま帰るわけにはいかない。コンディションを戻すためのメニューも精力的にこなし、この一戦に合わせてきた。
「2列目からの飛び出しとかチャンスメークとか、自分の特長を出すことがチームの勝利にも繋がる。この3戦目が一番大事だと思うので、そこに間に合ったのは良かった。(カタールが)強い相手だからこそ、絶対に勝ちたい」
広島のトップチームではFW加藤陸次樹、MF満田誠などの守備でもハードワークしながら攻撃に出て行ける選手のプレーを参考にしていると言い、攻撃のアイディアや「パスだけでなくシュートもある」ひとつの理想像としてイングラン代表の名手FWフィル・フォーデンの名前を挙げる。
「チャンスメークしながら、自分も点を取る」。遅れてきた男は、最後の試合にすべてをぶつける覚悟だ。
(取材・文 川端暁彦)
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Source: サッカー日本代表
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