プリンスリーグ旭川実戦で2戦3発。準決勝延長V弾の札幌大谷FW簗詰夕喜は決勝も「自分のゴールでチームを勝たせたい」

延長後半7分、札幌大谷高FW簗詰夕喜(3年=札幌大谷中出身、左端)が決勝ヘッド
[10.27 選手権北海道予選準決勝 札幌創成高 1-2(延長)札幌大谷高 札幌サッカーアミューズメントパーク]

 PK失敗を引きずらずに走り続け、決勝点を決めた。札幌大谷高は延長前半6分、左CKをMF笹修大(3年)が頭で折り返し、FW簗詰夕喜(3年=札幌大谷中出身)が頭でプッシュ。ゴールを破り、2-1とした。

 簗詰はこの日、同点に追いつかれた直後の後半17分から交代出場。投入直後に抜け出しからクロスバー直撃のループシュートを放ち、29分には右の笹からの鋭いパスをコントロールしてPAへ侵入する。そして、強引に抜け出したところでGKにファウルで止められてPKを獲得。だが、このPKを枠上へ外してしまっていた。

 簗詰は鋭い動きと力強さが特長のストライカーで、プリンスリーグ北海道は15得点で得点王。インターハイの富山一高戦では勝ち越し点に繋がる左足シュートを放ち、自身も縦パスから貴重なゴールを叩き出している。その試合では3-3の後半30分にPKを獲得。だが、PKは枠を外し、PK戦(3-0で勝利)を前に足を攣らせて途中交代している。

 今回、再びPKを失敗。決勝進出をかけた一戦は、1-1のまま延長戦に突入した。清水隆行監督は延長戦を前にベンチへ戻ってきた簗詰に対し、切り替えてゴールを決めてくることを求めたという。その言葉に後押しされた簗詰は執念の決勝点。チームを決勝へ導いた。

「(富山一戦では)本人、PK戦でPKを蹴れなかったんですよ。だけど、(今回は)まだピッチに立ってるから、点を取るチャンスがあるんだから、気にしないで点を取りに行ってこいって話をしたら取ってくれたんで、それはホッとしました」と清水監督。これで今大会3戦連発とした簗詰は、旭川実との決勝戦でも期待に応える意気込みだ。

 簗詰は今季、プリンスリーグ北海道の旭川実戦で2戦3発。5月の第1戦で2得点を叩き出して4-2の勝利へ導き、9月の第2戦(1-3)でも1得点をマークしている。「プリンスリーグで両方点取ってるんで、自分が決めることがチームの勝利に繋がると思う。自分のゴールでチームを勝たせたいなと思います」と誓った。

(取材・文 吉田太郎)


●第103回全国高校サッカー選手権特集
Source: 大学高校サッカー

コメント

タイトルとURLをコピーしました