W杯最終予選は主力固定の森保J、22/27が3連続招集…ターンオーバーも未実施「より勝つ可能性を上げられるように」

W杯最終予選は主力固定の森保J、22/27が3連続招集…ターンオーバーも未実施「より勝つ可能性を上げられるように」
 日本サッカー協会(JFA)は7日、11月の北中米ワールドカップアジア最終予選2試合に臨む日本代表メンバー27人を発表した。FW古橋亨梧(セルティック)が昨年11月以来のメンバー入りを果たし、負傷明けのDF橋岡大樹(ルートン・タウン)が6月以来の代表復帰。一方、27人中25人は10月シリーズからの継続選出で、主力メンバーに対する森保一監督の信頼を印象付ける選考となった。

 今回の最終予選では27人中22人が9月からの3か月連続選出で、コアメンバーで地盤を固めながら戦っている森保ジャパン。メンバーの入れ替えもアクシデント絡みが多く、古橋の復帰はエースFW上田綺世(フェイエノールト)の負傷離脱によるもので、復帰した橋岡も第2次森保ジャパンで継続的に招集されていたが、負傷のため9月・10月に外れていたという立場だった。

 一方、負傷した上田に加えて9月に初招集されたDF望月ヘンリー海輝(町田)が今回は選外。また10月に当初メンバー入りしていたDF高井幸大(川崎F)の活動直前での負傷を受け、追加招集されていたDF関根大輝(柏)もメンバーから外れている。

 9月から10月へのメンバー変更も、負傷したFW浅野拓磨(マジョルカ)とDF中山雄太(町田)、FW細谷真大(柏)に代わり、初招集のFW大橋祐紀(ブラックバーン)、DF瀬古歩夢(グラスホッパー)、MF藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)の3人が加わったのみ。このうち浅野と中山はアクシデントによるもので、メンバー入れ替えは最小限にとどまっている印象だ。

 森保監督はこうしたメンバー選考基準について「総合的に判断しているとしか言えない」と多くを語らない。ただ、4大会連続のW杯経験を持つDF長友佑都(FC東京)、ポリバレントかつ貴重なボランチのバックアッパーを担うMF旗手怜央(セルティック)など出番の少ない選手の招集理由も明確。W杯最終予選で3勝1分の首位と上々のスタートを切っていることもあり、主力メンバーへの信頼をあらためて示した格好だといえる。

 森保監督はこの日の会見でメンバー選考について「いろんな意見があって当然だと思っている」としつつ、「日頃から国内外、現地で見る、映像で見るところをスタッフでできる限り行った中でベストなメンバーだと考えている。競争はグローバルな中での競争になっている。日本だからヨーロッパだから、アメリカにいるから、アジアにいるからではなく、世界的な競争を踏まえて選ばせていただいている」と考え方を述べた。

 なお、今回の最終予選では招集メンバーを固定しているのみならず、過去のシリーズで積極的に行っていた1戦目から2戦目へのターンオーバー起用を行わず、先発メンバーも固定しながら戦っている。10月のオーストラリア戦では体調不良のMF遠藤航(リバプール)に代わってMF田中碧(リーズ)が起用されるというアクシデント絡みの変更はあったが、それ以外の先発変更は右シャドーのみ。MF鎌田大地(クリスタル・パレス)、MF久保建英(ソシエダ)の2択にとどまっている。

 森保監督はこうした起用法について「同じ力を持ったいい選手はたくさんいるので、より多くの選手を1試合目と2試合目から変えて、ピッチに送り出すことも可能だとは思うが、より勝つ可能性を上げられるようにということで決断をさせていただいている」と説明しつつ、「メンバーを決めることに関してはいつもスタッフ間で議論をしており、私自身も最終的に決定する中ですごく悩んでいるところ。これが本当に正解なのかは自問自答している」と葛藤も吐露。今回は15日のインドネシア戦から19日の中国戦までの準備期間が短い中3日となっていることもあり、2試合を通じた起用法は一つの注目ポイントになりそうだ。

■11月の日本代表メンバー(⭐︎=3か月連続招集)

▽GK
大迫敬介(広島)⭐︎
谷晃生(町田)⭐︎
鈴木彩艶(パルマ)⭐︎

▽DF
長友佑都(FC東京)⭐︎
谷口彰悟(シントトロイデン)⭐︎
板倉滉(ボルシアMG)⭐︎
町田浩樹(ロイヤル・ユニオン・サンジロワーズ)⭐︎
橋岡大樹(ルートン・タウン)
瀬古歩夢(グラスホッパー)
菅原由勢(サウサンプトン)⭐︎
高井幸大(川崎F)⭐︎

▽MF/FW
遠藤航(リバプール)⭐︎
伊東純也(スタッド・ランス)⭐︎
南野拓実(モナコ)⭐︎
古橋亨梧(セルティック)
守田英正(スポルティング)⭐︎
大橋祐紀(ブラックバーン)
鎌田大地(クリスタル・パレス)⭐︎
三笘薫(ブライトン)⭐︎
小川航基(NECナイメヘン)⭐︎
前田大然(セルティック)⭐︎
旗手怜央(セルティック)⭐︎
堂安律(フライブルク)⭐︎
田中碧(リーズ)⭐︎
中村敬斗(スタッド・ランス)⭐︎
久保建英(ソシエダ)⭐︎
藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)

(取材・文 竹内達也)


●北中米W杯アジア最終予選特集
Source: サッカー日本代表

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