15年ぶりに選手権へ“カナリア色のユニフォーム”が帰ってくる。今大会参加校の中で最多となる37回目の出場、戦後最多タイとなる6回の選手権日本一。帝京高(東京A)のMF砂押大翔(3年)主将は、18日、第103回全国高校サッカー選手権の公開組み合わせ抽選会を終え、安堵の表情を浮かべた。
「選手権都予選の時は、あんまり意識しすぎないことを心掛けてきたんですけど、いざ出てみると15年ぶりっていうところで、その分の嬉しさがありますし、15年ぶりなので注目されると思うので、そこで帝京復活を見せつけられたら」
東京都A代表、東京都B代表のいずれかが担う開幕戦、砂押主将は見事にビッグマッチを引き当てた。対戦相手は京都橘高(京都)。舞台は国立競技場だ。
選手権の開催地が首都圏に移った1976年度以降、優勝5回、準優勝3回、3位2回を誇る帝京は、国見高(長崎)とともに、“最も国立に愛されたチーム”のひとつに数えられる。
「国立競技場でできるっていうのは嬉しいことだと思いますけど、あんまり意識しすぎず、自分たちのサッカーで楽しく勝てたらいいなと思ってます」と砂押。「今年の代は特に仲の良さが売りだと思っていて、仲の良さを練習中だったり、試合中だったり、プラスの方向に活かせていると思っているので、チーム全員で強い自信を持っています」と力強く語る主将は、「新しい帝京を見せたい」と“帝京=古豪“というイメージからの脱却を狙っているという。
最後の選手権出場となった15年前の第88回大会でも、開幕カードを務めた帝京。MF稲垣祥(現名古屋)がゴールを挙げるも、ルーテル学院高(熊本)に1-3で敗れており、15年越しの開幕白星に挑むのが今大会だ。
まずは初戦突破。そして、その先へーー。「いま(全国大会優勝を示す)星が9個(選手権優勝6回、総体優勝3回)なので、10個目の星を胸に刻みたいなと思っています」。砂押主将は、高らかに目標を掲げた。
(取材・文 奥山典幸、写真協力 高校サッカー年鑑)
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Source: 大学高校サッカー
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