選手権大阪府予選決勝で2得点1アシストの活躍。阪南大高(大阪)の強力FW硲冬真(3年=ガンバ大阪門真ジュニアユース出身)が、全国大会での得点王を目標に掲げた。
今季の前半戦については「あんま良くなかったです」という感想。50m走6秒0の快足アタッカーはサイドハーフを主戦場としていたが、プリンスリーグ関西1部では1得点に終わっている。インターハイ予選決勝で先発も前半に退場し、全国大会は登録外に。だが、その後ポジションをFWに変えた硲は、欠かせない存在に変化している。
夏場の自主練でヘディングなどの強化に取り組み、濱田豪監督の助言で駆け引きも向上。リーグ戦での得点数を増やしていく。そして、選手権予選は準決勝で鮮やかな決勝点を決めると、決勝でもヘディング弾とドリブルからの右足シュートを叩き込んだ。
「夏にインターハイ出れなくて、その期間自分と向き合ってやった結果やと思います。推進力は元から自信あったんですけど、試合で出せなくて。(でも、)自信ついてきて、出せるようになりました。(優勝に貢献したという手応えが) 予選はあります」。
選手権予選決勝の3日後に行われたU-16日本代表候補との練習試合でも、強烈な抜け出しなどから2得点。存在感を放った。ただし、前線で収める回数や得点数もまだ足りないという自己評価。それでも、抜群のスピードと推進力、跳躍力も魅力のFWは、選手権で楽しみな存在だ。
本人も夏の悔しさもぶつけて連発する意気込み。「やっぱりインターハイは行けなかったんで、インターハイの時(2回戦敗退)よりも上の成績を残せるようにしたいですし、個人としてはやっぱりいっぱい点取ってチームに貢献したいです。1番、(得点を)決めたいです。得点王になりたい」
目標の選手に挙げるFW福田師王(現ボルシアMG)は2022年度選手権で得点王。高校時代の福田や日本代表FW上田綺世(フェイエノールト)のように、ゴールやそれ以外の部分でも阪南大高の勝利に貢献する。
(取材・文 吉田太郎)
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Source: 大学高校サッカー
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