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[1.11 選手権準決勝 東福岡高 1-3 前橋育英高 国立]
相棒が注目を集める中、したたかにゴールを狙い続け、国立準決勝の主役になった。前橋育英高(群馬)FW佐藤耕太(3年=浦和レッズジュニアユース出身)は0-1の後半4分、「(前半の動きを見て)ちょっとキックモーションが遅いなと思っていた」という相手CBに鋭く寄せてボールをカットする。ルーズボールを収めてその前に潜り込むと、最後はGK、カバーしたDFに距離を詰められながらも左足で同点ゴールを決めた。
佐藤はさらに9分、左サイドのFWオノノジュ慶吏(3年)からのパスを右後方で受けると、ゴール右上へ鮮やかな右足コントロールショットでを決めて2点目。ここまでオノノジュが得点ランキング2位の4得点をマークする中、「やっぱ他の試合で(オノノジュ) 慶吏が点取ると嬉しい気持ち反面、どっか自分の中で悔しい気持ちだった。(でも、注目される)慶吏をおとりにして。どうせ、(相手は)慶吏にマークに行くだろうなと。そこを突けて良かった」という佐藤が、2得点で主役の座を奪った。
今大会は初戦から5試合連続で先発出場。初戦で1得点を決めているが、その後はゴールから遠ざかっていた。3回戦では前半の負傷で途中交代。2回戦以降、得点を決めることはできていなかったが、佐藤はこの日も前線でボールを引き出して攻撃の起点になっていた。幼い頃に3年間体操をやっていたというFWは、「ポストプレーのところとヘディングとか持ち味としてます」という武器を発揮。身体の強さを活かしたボールキープでチームを助けながら、抜け目なくゴールを目指し続けて2得点を叩き出した。
観衆3万人超の国立競技場で活躍。「いっぱいいる観客の中で緊張感なく決められたのはほんとに自信になります」と笑顔を見せる。プレミアリーグEASTでは第9節まで1ゴールもそこから8ゴールで得点王まであと1得点と後半戦に得点数の増加に成功している。
「サイドからのクロスの入り方とか、勢いよく入るっていうのができるようになって、得点重ねられたのかなと思っています」。佐藤はかつてのチームメイトの活躍も刺激に。浦和レッズジュニアユース時代のチームメイト、FW照内利和(浦和ユース、3年)がトップチーム昇格を果たしている。
「トシ(照内)がトップ上がって身近な存在でプロになれたので、やっぱ自分もそこに近づけるのかなって思って、いい刺激になっています。身体の強さとかも全然勝てると思うんですけど、やっぱトシは動き出しとか凄いんで、そういったところを大学で磨いていきたいなと思ってます」。進路である神奈川大からプロ入りを目指すストライカーは、まず2日後の決勝でもチームの勝利に貢献する意気込みだ。
「まずチームを勝たせるっていうことは大事にして、その中で自分が得点に絡めたらいい」。7年前の決勝では大会得点王のFW飯島陸や2年生FW榎本樹が奮闘し、榎本の決勝ゴールによって流通経済大柏高に1-0で勝利。佐藤は決勝でもチームのために身体を張り、ゴールを決めて優勝に貢献する。
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(取材・文 吉田太郎)
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Source: 大学高校サッカー
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