「2024地域トレーニングキャンプU-17関西」が14日、大阪府堺市のJ-Green堺でスタートした。2025年シーズンの関西地域の注目選手たち27名が集結。合宿初日はトレーニング後に20分×3本のゲームを行った。
ピンク(グループA)とグリーン(グループB)のビブスに分かれ、グループAはGK寺島裕雅(阪南大高2年)、DF浜口巧成(滝川二高2年)、上山泰智(東山高2年)、池永一太(草津東高2年)、仲谷陽馬(奈良育英高2年)、MF河村頼輝(京都橘高2年)、中江大我(近江高2年)、佐伯太壱(三田学園高2年)、岡田翔太郎(阪南大高2年)、池壱樹(神戸弘陵高2年)、FW芋縄叶翔(興國高2年)、空久保善(滝川二高2年)、梅原良弥(神戸弘陵高2年)の13人で構成された。
一方のグループBはGK岩瀬颯(興國高2年)、DF太田春馬(三田学園高2年)、咲本大(近大附高2年)、今井凛太朗(神戸弘陵高2年)、武久宏斗(草津東高2年)、松岡敏也(興國高2年)、MF 伊藤成康(阪南大高2年)、野田凰心(東山高2年)、樺山文代志(興國高2年)、南壮一郎(滝川二高2年)、波多野凛空(草津東高2年)、FW伊藤湊太(京都橘高2年)、松本龍利(大阪産大附高2年)の13人。なお、怪我のMF谷本龍平(桃山学院高2年)は帯同もプレーせず、FW安田光翔(興國高2年)は不参加だった。
1本目からU-17日本代表の咲本やU-16日本代表の樺山がスピード感の速い中で精度や動きの量で差を生み出していた。1本目14分、グループBは伊藤湊が右へさばくと、樺山と河村でサイドを崩し、最後は折り返しを伊藤湊が右足で決めた。
対するグループAも中江のループパスから芋縄の放ったコントロールショットがゴールを脅かす。そして1本目終了間際、相手のミスパスをインターセプトした空久保が同点ゴールを流し込んだ。
2本目は選手権開幕戦で活躍した伊藤湊(グループB)が立ち上がりから目立つ展開。ドリブルシュートを枠へ飛ばし、右足FKがポストを叩いた。さらに伊藤湊の突破から松本が決定的なシュート。そして14分、樺山のスルーパスから松本が右足でシュートを決めてグループBが勝ち越した。
グループAもCB上山が伊藤湊との1対1をストップするなど奮闘。17分には中江の左CKをファーの池が右足ボレーで決めて同点に追いつく。だが、グループBは終了間際、ロングボールに反応した松本がGKと入れ替わり、三度勝ち越した。
3本目前にはスタッフから「ここに何をしに来たのか」と厳しい言葉。球際の甘さについて指摘された選手たちは3本目にギアを上げる。複数のポジションを務めた選手もいる中、3本目はグループBがゴールを連発した。
8分、武久のスルーパスで松本が潰れ、最後は伊藤成が左足でゴール。16分には右の伊藤成からのラストパスがニアの樺山に通り、右足で追加点を挙げた。今井や南が際の強さを見せグループBは終了間際にも野田がワンツーから右足でゴール。さらに波多野の折り返しを伊藤湊が落とし、伊藤成が再び決めて7-2で試合を終えた。
前日の13日には全国高校サッカー選手権決勝が行われ、前橋育英高(群馬)が1-1(PK9-8)で流通経済大柏高(千葉)に勝利した。今回のトレーニングキャンプ参加メンバーたちもその激闘を視聴。刺激を受けていた。
樺山は「1年後、やっぱここに立ちたいっていう思いで見ていました」と語り、「まだまだ、『1年後立つ』って言ってるだけで、自分がまだまだそのピッチでやらないといけないと思うし、今日やって、もっと求めていかないといけないなっていうのありました」と前橋育英や流経大柏の選手たちのようにもっと攻守ともにやらなければならないことを実感していた。
また、国立開幕戦で活躍した伊藤湊は、「流経は守備の強度とか凄くて、そういうところを見習わないといけないと思う。(トレーニングキャンプ初日の自分たちの)際の部分はちょっと緩いかなと感じました」と反省。そして、1年前の決勝、近江の登録30名の一人として国立にいた中江は、「(国立決勝は)点決まった瞬間の盛り上がり方だったり、近くで見ていてもやっぱ速いですし、そういうところは全く別物だなって思いました。バチバチ行くところだったり、その中でも技術のある選手が多くいて、(自分は)まだまだ足りないかなって思いますけど、やっぱり(国立へ戻って)立ちたいなとは思います」と意気込んでいた。
15日まで開催される「2024地域トレーニングキャンプU-17関西」は2024年にU-16日本代表を率いた廣山望監督も帯同しており、選手たちにとって貴重なアピールの機会。関西の才能たちは個人昇格、また1年後の選手権決勝のピッチに立つためにも前橋育英、流経大柏の強度や技術力に近づき、超えることを目指す。
(取材・文 吉田太郎)
Source: 大学高校サッカー
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