チーム最年少ながらU-20日本代表の守護神としてゴールを守る。ガンバ大阪のGK荒木琉偉はU20アジアカップに向け、「最終ラインは僕が全部止めれば負けることはない」と気を吐いた。
2007年10月14日生まれの17歳。“年上”の05年世代中心のなかで切磋琢磨を続ける荒木は、国内合宿初日を終えて「2個上ということもあって、やっぱりレベルは高い。強度もすごくいい練習ができた」と振り返る。U20アジア杯では14日にグループリーグ初戦・タイ戦が控えており、「僕は初戦が大事かなと。初戦が難しいので、雰囲気もどうかわからないけど、メンタル的にもしっかり初戦を勝ち切りたい」と展望を述べた。
世代別代表の常連として、これまでもアジアの戦いに参加してきた。だがU17アジア杯では、チームは史上初のアジア連覇を成し遂げるも、ゴールを主に守ったのはGK後藤亘(FC東京)。荒木に出場機会は訪れず、「優勝したことはうれしかったけど、ピッチに出たい気持ちもすごく強かった」と悔しさを募らせた。
「でも、チームサポートをあんまりしたことがなかったので、すごくいい経験になった。悔しさがあって今がある」(荒木)。直後の23年日本クラブユース選手権(U-18)ではG大阪ユースの優勝に貢献し、大会MVPも受賞。怪我でU-17ワールドカップには行けなかったが、挫折と前進のらせんを描きながら、着実に成長を続けた一年だった。
24年はパリ五輪代表のトレーニングパートナーを経て、9月のU20アジア杯予選では3試合中2試合に出場し、本大会出場に大きく貢献。それでも「パフォーマンスがよろしくはなかったと自分のなかでは反省している」と満足はできなかった。
特に第3節・キルギス戦(△1-1)では後半開始早々の2分に鋭いシュートで先制されてしまい、荒木は自らへの悔しさで失点直後に地面を叩きつけた。「あのシュートを、あの時間帯で止めたかった。ああいうところを止めたらチームは楽になると思う」。同年10月には17歳にして異例のトップ昇格が決定。プロとしてU20アジア杯に臨むことになる。「止めるところは全部止めていきたい」と本大会に向けて意気込んでいた。
プレー時に年齢は関係ないが、年下の存在はチームの刺激になる。今回のチームでは、最年少の荒木以外にもDF布施克真(07年3月11日生まれ)、FW高岡伶颯(07年3月12日生まれ)、MFニック・シュミット(07年9月12日生まれ)と4人が“飛び級”でメンバー入り。荒木は「早生まれの2人とかニックとか、下から上がってくることはいいことやと思う。そういう選手と一緒にこれからも上がっていきたい」と自身の存在意義を示すつもりでもあるようだ。
とはいえ、年下世代の謙虚さは捨てていない。荷物運びは積極的に自ら取り組んでいる。記者からGK鈴木彩艶もA代表で同様の立ち振る舞いをしていることを聞かされると、「人間的にも大事なところだと思うので、僕もできるだけやりたいです」と改めて姿勢を正していた。
(取材・文 石川祐介)
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Source: サッカー日本代表
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