[2.2 東北高校新人大会準々決勝 青森山田高 1-4 尚志高 JヴィレッジP4]
尚志がライバルに4発逆転勝ち! 第24回東北高等学校新人サッカー選手権大会は2日に準々決勝を行い、2年ぶりの優勝を狙う青森山田高(青森1)と2連覇を目指す尚志高(福島1)が激突。尚志が後半の4ゴールによって4-1で逆転勝ちした。
MF阿部大翔(2年)が「東北ではライバルなんで、絶対に負けられないので、試合前から気合が入っていました。絶対に負けれない戦いだった」と振り返り、キャプテンマークを巻いたMF小曽納奏(2年)は「(コーチの)小室(雅弘)さんからも『ここが決勝戦だよ』と言われていたので、ここ勝てて良かったと思います」と喜んだ。尚志がライバルの青森山田から4得点。2025年度シーズンへ向けて自信をつけた。
青森山田の先発はU-17日本高校選抜候補GK松田駿(2年)、DF菱田一清(2年)、月舘汰壱アブーバクル(2年)、島津亮太(2年)、福井史弥(2年)、MF長谷川滉亮(2年)、ゲーム主将の小山田蓮(2年)、麓萊凜(2年)、今田匠(2年)、FW深瀬幹太(2年)、杉山大起(2年)の11人。一方の尚志はGK門井宏樹(2年)、DF榎本司(2年)、松澤琉真(2年)、西村圭人(2年)、木村心貴(2年)、MF小曽納、阿部、日比野修吾(2年)、臼井蒼悟(2年)、U-17日本高校選抜候補FW根木翔大(2年)、岡大輝(2年)の11人でスタートした。
前半、尚志は守備センスの高い小曽納のインターセプトと攻め上がりから左の臼井がドリブルで仕掛けるシーンや、右SB榎本がゴール前へ潜り込もうとするシーンがあった。だが、相手のハイプレスを受けて思うようにボールを動かすことができない。一方の青森山田は菱田や長谷川が対人守備の強さを発揮したほか、島津や福井が最後の局面で突破を許さない。加えて、高さと前への強さを見せる187cmCB月舘が持ち場を離れて相手FWを潰し切るなど、シュートを打たせない。




その青森山田は最前線の深瀬を起点としたサイド攻撃。菱田のロングスローを含めて相手にプレッシャーをかける。24分に杉山を左サイド、今田をトップ下へ移行すると、28分に先制点を奪った。前からプレッシャーをかけて敵陣でボール奪取。長谷川から右中間へ抜けた小山田へパスが通る。最後は小山田の丁寧なラストパスから左の深瀬が左足シュートを決めた。


尚志も右の日比野をトップ下に入れる4-2-3-1へスイッチ。形を変えて反撃しようとする。だが、前半終盤へかけてよりアプローチが深くなっていた青森山田はGK松田の安定感の高いキャッチングを含めて隙を見せず、自分たちのペースで前半を終えた。
だが、後半3分、青森山田にアクシデント。セカンドボールの回収など、得意の守備で効いていた長谷川が負傷交代。MF藤原栄之郎(2年)を投入したものの、中心選手交代の影響は大きかった。
尚志は後半、徐々にボールを保持する時間を増加。梅津知巳コーチが「プレッシャーに慣れて、トップ下を作った時にちょっと流れができて、SBが上がれるようになってきてボランチも空いてきたので予定通りというか。出来すぎです」というように、木村、榎本の両SBが高い位置を取れるようになった。同時に攻撃的ボランチ・阿部が攻撃に係わる回数を増やし、臼井のドリブルシュートなどで反撃。青森山田も小山田の力強い動きから麓がクロスを入れるなど追加点を狙う。
だが、12分、尚志が同点に追いつく。根木のロングスローの流れから中央でボールを持った元FWのCB松澤がドリブルでDFをかわす。最後は混戦から左の岡が左足シュートを決め、1-1とした。


青森山田はセットプレーやクロスから再び勝ち越しを目指す。だが、ハイボールで強さを見せるGK赤根、西村、松澤の両CBを中心とした尚志の守りは堅い。逆に尚志は17分、左中間の根木が臼井からのパスを受けると、ターンから右足一閃。見事な一撃を右隅に決め、逆転した。


青森山田はCB大場光翔(2年)を投入し、菱田を中盤へ。攻撃的な陣容にして反撃したが、尚志が突き放す。24分、自陣で阿部が相手のキックを引っ掛けてロングカウンターへ持ち込む。阿部がドリブルで大きく前進し、左の臼井へパス。最後は臼井がドリブルから右足シュートを右隅へ決め、3-1とした。


この後、尚志はMF若林衣武希(1年)、青森山田はMF井上愼太(2年)を投入。青森山田は今田の左足FKや前線へ上がった大場のヘッドなどで反撃するが、尚志は相手の圧力を跳ね返す。逆に尚志は35+1分、連動した崩しから追加点。木村からのパスを受けた若林が右足で決め、4-1で勝利した。


青森山田は例年に比べて地元の雪が多く、十分な準備ができなかったことは確か。正木昌宣監督は「ちょっと懸念していたところがモロに出てしまったというか、こういうスピード感のあるサッカーをやっていなかったので、ちょっとスピードが上がった時に例えば足を運ぶとか守備のところがどうかなというのがあった。(また、)核となる選手が抜けた時にそこのところでの修正力がこのゲームの中では追いつかなかったという印象です。(ここまで)何となくできていた感じがあったので、やっぱり、きょうのゲームで気づけてここからどう変わって行くかが大事になってくると思います」と語った。
一方、尚志は延長戦で競り勝った昨年に続き、2年連続の青森山田撃破。梅津コーチは「何だかんだ言って山田に勝つと選手たちに自信がつくんですよ。(1年前も)あそこからちょっとずつ調子が上がりました」と説明する。同地区の強敵からまた自信をつける4ゴールでの快勝。小曽納は「(先制されたが、)2点以上は取れると思っていた。今日の山田の守備から4点取れたのは結構良かったんじゃないかなと思っています」と頷いた。
プレミアリーグから降格し、今年はプリンスリーグ東北での戦いとなる。だが、小曽納は「やるのは自分たちなので。プレミアの質で闘えば絶対に優勝できると思っているので、自分たちの練習を変えて頑張っていきたい」と誓った。阿部が「全部の試合で勝つという気持ちで、プレミアも1年で返さないといけない。インターハイと選手権も今年はそこが大きな大会なので優勝して3冠したいです」と語ったように、目標は全タイトル奪取。青森山田戦の快勝を良い意味で自信に変え、白星を重ねる。


(取材・文 吉田太郎)
Source: 大学高校サッカー
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