[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.9 選手権宮崎県予選3回戦 小林秀峰高 0-4 宮崎日大高 綾町小田爪陸上競技場]
夏とは違う。今度はピッチでチームを引っ張り、優勝する。インターハイ宮崎県予選優勝校の宮崎日大高は、MF小畠優輝主将(3年=A.C.Re:Salto出身)がシャドーの位置でハードワーク。南光太監督は「小畠は自己犠牲なんですよ。自分が動いてスペースを作るということをずっとやっていました。積極的にボールを受けたりとか、抜けてさばくとか、そういうところで良い仕事をしていた」と高評価していた。
その小畠は、「運動量を多くピッチの中で表現するのが自分の特長だと思っているので、そこの部分で今日はもっとですけれども、相手が(守りを固めて)難しい中で自分の中ではできたと思っています」。加えて、後半10分には右CKを頭で合わせて貴重な追加点。得意な形のニアからゴールネットを揺らした。
左足キックとハードワーク、運動量を特長とするMFは、70分間走り続けてチームを勝利へ導いた。南監督がリーダーシップも認める小畠は夏の悔しい思いを忘れずに戦い、背中と声でチームを引っ張り続けている。
「僕は3年生からキャプテンをやらせてもらっているんですけれども、夏は入院とかもあったけれど実力的に県の決勝も出れなくて、自分の中ではキャプテンとして試合に出て引っ張りたかったというのもあるんですけれども、(現在の原動力は)悔しいというのが一番。そこを僕は冬の選手権で克服したいのがあって、試合にも出場して、キャプテンとして引っ張りたいというのがあったので、今日は点を取れて良かった」
主将だから試合に出られる訳では、無い。リーグ戦でも思うように出場時間を増やすことができなかった。それでも、「僕は元々誰よりもボールを蹴るというのを心の中に留めていて、上手く行かない時でも、嫌っと思うこともあるんですけれども、サッカーだけは自分の中で大好きなので、練習をし続けてボールを蹴り続けるというのと、サッカーを一日中考えてどんな時もサッカー、サッカーと私生活もしっかりやるとか、そういうことは意識しています」という小畠はチャンスを掴む。
そして、この日はブレずに努力し続けてきた成果をピッチ上で発揮した。ピッチ内だけでなく、ピッチ外でも取り組みを継続。「当たり前なんですけれども、早寝早起き、朝食昼食夕食の3食をしっかり食べたり、学校でも授業をマナーを守りながらチームの見本となるような行動と言動というのを心がけています」。今年の宮崎日大の3年生部員は70人にも及ぶ。同じリーダーのGK大平爽哉(3年)、GK澤村友翔(3年)のサポートも受けながら、選手権ではチームメートの見本になって、頂点まで宮崎日大を引っ張り続ける。
(取材・文 吉田太郎)
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Source: 大学高校サッカー
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