U-20日本代表・最年少世代が発揮する高ポリバレント性…布施克真(日大藤沢高)がGLで積んだ3ポジションの経験値

DF布施克真
 アジアの舞台で3つのポジションを経験した。U-20日本代表DF布施克真(日大藤沢高)はAFC U20アジアカップのグループリーグ2試合に出場。「グループリーグを突破したことは全員ポジティブに捉えている。ただ、(韓国戦は)失点の仕方だったり、最後の締め方のところで全然いい試合とは言えなかった。そこはもう改善点。グループリーグでそういうのが発見できたことはよかった」とグループリーグを総括した。

 20日の第3戦・韓国戦は1-0のリードで迎えた後半40分に途中出場。布施はMF小倉幸成に代わってボランチとして入り、MF中島洋太朗とコンビを組んだ。役割は守備のところでフィルターをかけて攻撃につなげること。持ち味である対人守備能力を発揮し、ひとつずつピンチを潰した。

 しかし日本は一瞬の隙を突かれ、後半アディショナルタイム1分過ぎに失点した。最終ラインでボールを奪われると、布施は中盤から猛ダッシュで帰陣。自陣近くで守備を張ったが、相手のミドルシュートを防ぎきれなかった。引き分け以上で準々決勝進出は確定するものの、後味の悪い形でグループリーグを終えた。

「あの時間帯でバックパスが増えてきていた。あのシーンもバックパスからハメられて、無理につなごうとしてから取られて失点。全体としてもハッキリやるべきだったし、個人としても取られた後の切り替えのところで戻ったところまではよかったけど、そこで自分のところでフィルターをかけられずに最後やられた。そこは自分でも反省すべきところ」(布施)

 布施にとって難しいシチュエーションの中でプレーした約10分間。「すごく改善点や課題が見つかった試合だった。そのなかでボランチとして出て、短い時間で自分のプレーも出せた。プラスに捉える部分と改善点がはっきり出たいい試合だった」。大会は終わったわけではなく、次戦はU-20ワールドカップ出場権を懸けた決戦。布施は韓国戦の痛みを、次戦で勝利を収めるための糧にしていた。

 次大会も出場できる2007年生まれの最年少世代ながら、その高いポリバレント能力でチームを助けている。第2戦・シリア戦(△2-2)では前半は3-4-2-1の右WB、後半は4-4-2の右SBでプレー。そして第3戦・韓国戦は途中出場でボランチとして起用された。

「自分の長所は守備。ボランチでもSBでも取り切るところだったり、強度高くタフに行けるところ」。そう語る布施は、攻撃面でもシリア戦では鋭いクロスでFW神田奏真の決定機を演出した。「チャンスは作れているけど、得点の部分まで行っていない。そこはもっと突き詰める部分」と満足せず「もっといいクロスや決定的なシーンを作れれば」と意欲を見せた。

 また、持ち味の守備面でも対人守備だけに目を向けていない。「自分の対面している相手だけではなくて、やっぱり全体で守らなければいけない。もっと守備範囲を広くして、もっと安定した守備ができるように。そこで攻撃につなげられるようにできれば、失点もなくなる。そこはもっと突き詰めたい」。国際舞台でさらに戦い方の視野を広げていた。

 今大会は第2戦・シリア戦が初出場だった。「少し緊張した部分もあった」と明かしながらも「もう2試合出て緊張はなくなっている」と前を向く。次戦に懸ける思いと、ここまで戦ってきた自信は強い。

「もうワクワクしかない。自分やチーム全体として今までやってきたことが出せれば勝てる、どんな相手でも勝てると思う。そこをしっかりやり切るところ。あとは失点は自らの失点なので、そこをなくしていけば無失点で勝てる。そこさえできればと思っている」。貫禄すら漂う17歳は、揺るぎなく世界の舞台を見据えている。

(取材・文 石川祐介)


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Source: サッカー日本代表

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