なでしこジャパン 4月コロンビア女子代表戦メンバー発表 ニルス・ニールセン監督会見要旨

ニルス・ニールセン監督、佐々木則夫女子委員長
 日本サッカー協会(JFA)は27日、4月6日にヨドコウ桜スタジアムで行われる国際親善試合・コロンビア女子代表戦に臨む日本女子代表(なでしこジャパン)メンバーを発表した。ニルス・ニールセン監督と佐々木則夫女子委員長がメンバー発表会見に登壇し、質疑に答えた。

●佐々木則夫女子委員長
「来月の6日に行われる国際親善試合、対コロンビア戦。まさしく日本でニルス監督の初陣のゲームになる。ヨドコウ桜スタジアムにおいて、ニルス監督指揮のもとで躍動するなでしこジャパンを、ぜひ皆さんにテレビ、そしてスタジアムに足を運んでいただいて、ご声援いただければ幸いです」

ニルス・ニールセン監督
「前回のシービリーブスカップと比べて、若干メンバーの変更がありました。GKに関して、山下杏也加選手は今回ちょっとした怪我ということで、残念ながらメンバーには入っていない。彼女も呼びたかったが呼べないということで、違う若いGKが入った。ほかのポジションに関しても、若干選手の変更がある。現段階ではいろんな選手を試し、見てみたいというのがある。今回WEリーグから前回より多めの選手を選んでいる。WEリーグがシーズン中ということで、コンディション的にも問題はないということで選んでいる。今回コロンビアという非常に強い相手と対戦することができる。前回のシービリーブスカップでは比較的圧倒して勝てたが、ただ日本チームにとってもコロンビアチームにとっても、前回のシービリーブスカップは2戦目ということで、ある程度交代選手が出ていた。そういったなかでのゲームだったので、今回はコロンビアチームも全力で来ると思うので、また違った試合になると考えている」

──今回の活動の最大のテーマは何か。MF藤野あおば不在は負傷の影響か。
ニールセン監督「今回も前回のシービリーブスカップと変わらず、現在もいいメンバーを選定する過程。それもあって何人かメンバーの変更もあった。逆に選手にとっても、監督やスタッフを知ってもらう機会ということもある。最終的な目標はタイトルを奪還するということがある。まずはいいスタートが切れたが、23人以上の選手が必要になってくると思うので、いろんなオプションが必要ということで今回はメンバーチェンジした。なので、特にテーマとしては前回と変わらない。藤野あおば選手に関しては、残念ながら怪我。回復には数か月見込まれるという筋肉系の怪我といっているので今回は選ばなかった。山下選手もちょっとした数週間の軽い怪我ではあるが、今回は選んでいない」

──28年ロス五輪までの最初のスタートの時点で、チームで大事にしていることは何か。
「シービリーブスカップでいい結果を残せた。タイトルを取りたい、勝ちたいということで、いかに主導権を握るかが今回のテーマでもある。主導権を握るというのは、ボールを持っているときも、持っていないときもやる。特にシービリーブスカップでは、非常にハイプレッシングができて、なかなかいい状態で相手から奪えて、さらに勇敢に戦えた。効率的に戦うということも、シービリーブスカップでできたと思う。なかなかシービリーブスカップで10ゴールを取ったチームはない。いかに主導権を握っていくかということが、現時点では選手に求めていくこと。この前のシービリーブスカップでいい結果を残したということで、本気で勝ちを目指していることを感じていただけたと思う。対戦相手の国々にとっても、本気度を感じられたと思う。特に日本が目指すスタイルは、シービリーブスカップ第1戦オーストラリア戦の3点目のゴール。あれが日本が目指すべきスタイル。本当に短い速いパスで、DFが出てこれないような、すばらしいゴールだった。シービリーブスカップを通して、ボールを失った後にすぐ奪い返すことができた。本当にシービリーブスカップはいいスタートが切れた。やはり対戦国も分析をしてくると思うので、それを上回るようによりうまくなるということが、親善試合のテーマでもある」

──初招集2人も含め、国内組は9人が選出された。メンバー選考で重視したポイントは何か。
「初招集の選手2人には期待している。チームのスタイルにフィットすると思って選ばせていただいた。今回WEリーグから多く選んでいる。2月に比べてシーズン中で、パフォーマンスとしてもコンディション的にもいいということで今回多く選んだ。色々チーム内でポジションによって競争があるが、ポジションによってはワールドクラスの選手がなかなか見つからなかったり、探している最中ということもある。競争力を持つためにも、色んな選手を試したいということがある。そういう理由もあり、初選出の2人も含まれた」

──今回の代表活動では、どのようなトレーニングをしていきたいか。
「まずシービリーブスカップで学んだことをチームで共有したいと思っている。その後に、より詳細なことに取り組んでいきたい。まずはシービリーブスカップで非常によかったところをより高めるようにしていきたい。なぜなら相手国も分析してくるから。その次には、ボールをキープすること。プレッシャー下でもボールをキープすることをより高める。あるいはプレッシャーをかけ続けるということをよりチャレンジさせていく。あとは試合展開によっては、ペースチェンジが必要になってくると思うので、速く攻めたり遅く攻めたり、相手次第だが、そういうことすべてを高めて、1年後の大きな大会に向けて調整していきたい。試合だけじゃなくてトレーニングの時間もしっかり取れるので、すべてについて取り組んでいきたい」

──MF谷川萌々子(バイエルン)が欧州女子CLで途中交代した。メンバーに入っているが、現時点の状態は。
「公式な情報を受け取っていないので、それもあって、まだ谷川選手はリストに入っている。交代理由がコンディション的なものなのか、怪我なのか、わかりかねているので、そういった意味もあってリストに残っている。もちろん軽傷を祈っている。ドイツは夜が空けるくらいなので正式な情報が来てから、もし怪我ということであれば代わりの選手を招集する。そうでないことを祈っている。彼女はすばらしいプレーヤーなので、もし参加できないとなると非常に残念」

──監督が求めるワールドクラスというのは具体的にどういう条件か。
「非常にすばらしい質問だと思う。選ぶ人によって好みとか要件は変わってくると思うが、まずひとつ言えることは、日本のプレースタイルに合う選手のなかからワールドクラスの選手が出てくると思っています。どういったプレッシャーがかかった状況でも信頼ができるプレーができる選手が、ワールドクラスのプレーヤーに、どのポジションでもいると思っている。ワールドクラスの理想の条件を挙げれば色々あると思うが、ひとつ言えることはNo.1になるチームには、何人かワールドクラスの選手がいる。そういう選手はプレッシャーのなかでも、自分の仕事をしっかりできる選手がワールドクラスの選手だと考えている。ひとつワールドクラスの例を挙げるとすれば、コロンビアの(リンダ・)カイセド選手がそのワールドクラスのプレーヤーだと思う。コロンビアのシステムにフィットしているし、いま世界一のドリブラーだと思っている。仮定だが、カイセド選手が日本のパスポートを持ったら日本のスタイルと合うと思うが、残念ながらコロンビアのパスポートを持っているので、選べないのが残念なところ」

──シービリーブスカップで対戦したときのコロンビアの印象は。
「まず気をつけなければいけないことは、コロンビアの選手はオープンな状況を作ると非常に速く、特にカイセド選手は得点も取られたが、スペースを与えてしまうと非常にスピードに乗ってしまう。そこをいかに防ぐか、スピードに乗った状況でゴールに向かわれると、非常にゴールされてしまう可能性が高いので、そこを気をつける。特に、日本がボールを持っているときでも、できるだけカイセド選手にスペースを与えないようなリスクマネジメントを取っていきたい。そういったトレーニングをやっていきたいし、カイセド選手のほかに(マイラ・)ラミレス選手も非常に力強いストライカー。こういった2人のワールドクラスの選手をどう対処するかが、今回のコロンビア戦のテーマになる。こういったところをトレーニングでやっていきたい」

──再び世界一を狙うために、ニールセン監督が必要だと感じることは何か。
「多くの面でまだまだ必要になってくるものが多いと思う。素材はあるが、お互いにピッチ上でより理解して、すばやく解決策を見つける、あるいは効率的な解決策を見つけるというところを、お互いに理解することによってより良くなると思う。2月にシービリーブスカップでいい結果を残したが、さらによくなっていかないといけない。主導権を握って、できるだけディフェンスする時間を減らすというのは、ボールをできるだけ保持するということ。どうしても対戦国は日本より比較的に大きく、フィジカル面で勝てない。スピードやスキルでフィジカルを上回るような、そういった自分たちの強みを生かしたゲームスタイルで戦うことができれば。もちろんアメリカも倒せたので。ただ相手も分析してくるので、より良くなっていく必要がある。結論を言うと、すべての面においてより必要になってくる。トレーニングしていかないといけないと思うので、よりアグレッシブにプレッシングしたり、パスの精度や能力を上げていくことが大事。あとはいつ行くべきなのか、いつ戻るべきなのか、状況判断の質もより改善していかなければいけない。全体的に言うと、まだまだすべての面において必要になる」

──男子の日本代表がW杯出場を決めた。特徴を見たときにインスピレーションはあったか。
「まず男子とはお互いに高め合っている状態。男子は非常にすばらしい結果を残した。試合後に森保(一)監督とも話して共有したが、男子は速くてテクニックもあって非常にすばらしいフットボールをしていると伝えた。あとはW杯が決まったということで祝福を伝えたいと思う。男子のW杯が決まったということで、夢フィールドも、JFAハウスも非常に雰囲気がよくていい。インスピレーションという話が出たが、日本のスタイルのなかで最もインスピレーションを受けたのは、佐々木則夫さんがなでしこを率いていたときのチーム。ボールを持っているときも、持っていないときも、ゲームを支配するようなすばらしい戦いを見せてくれた。日本人に備わっているものを、自然に出せるようなチームとしてまとまりがあるものを、佐々木則夫さんのときに見せてもらった。それが私にとっては大きなインスピレーションになっている」

●佐々木委員長
「ぜひヨドコウ桜スタジアムに、足を運んでいただき、テレビ放映も含めて、ニルス監督の初陣をご覧にいただければ幸いです。ぜひよろしくお願いいたします」

●ニールセン監督
「まずは多くの方々にスタジアムに足を運んでいただきたい。おととい男子日本代表の試合を観た。すでにW杯出場が決まっているにもかかわらず、スコアレスの展開だったがそれにもかかわらず、応援の雰囲気がすばらしかった。男子と同じような応援の雰囲気を、また女子でも作っていただければ。個人的なことになるが、私の家族が試合に合わせて初来日する。より多くの観客の前でコロンビアを倒すというところを、ぜひ家族のためにも作っていきたい」

(取材・文 石川祐介)
Source: サッカー日本代表

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