学年1位、オール5を維持する文武両道。大津の185cmレフティCB松野秀亮がJ1練習参加でチャレンジと吸収

大津高の185cmレフティDF松野秀亮(3年=レノファ山口FC U-15出身)はプレミアリーグWEST開幕戦で安定したプレーを披露
[4.6 プレミアリーグWEST第1節 静岡学園高 1-1 大津高 時之栖スポーツセンター 時之栖Aグラウンド]
 
 文武両道の長身レフティが注目度を高めている。大津高(熊本)のDF松野秀亮(3年=レノファ山口FC U-15出身)は185cmのセンターバック(CB)。プレミアリーグWEST開幕戦(6日)では1失点こそしたものの、出足速く相手に寄せてボールをつつくなど技巧派軍団・静岡学園高をシュート2本に封じ、特長のビルドアップでも安定した配球を見せていた。

 相手がそれほど自分のところに寄せて来なかったため、余裕を持ってのビルドアップ。丁寧に両脇の選手へパスを繋いだほか、味方の状況に応じて次々と縦パスを差し込んでいた。本人はビルドアップの面で一つ手応え。その上で「これが、プレッシャーがかかった時とか、マンマークで来る相手やったりした時にどれだけ余裕を持ってできるか」と語る。

 加えて、守備の部分でも「(マークするFW佐々木雄基に対し)ちょっと下がってしまう部分もあったんで、そこで奪い行くところや1人で奪う能力っていうのは、去年の(現筑波大CBの五嶋)夏生さんだったり、(現3年生のDF村上)慶は持ってたと思うんで、これからどんどん磨いていけたらなと思っています」と自身に求めていた。

 ただし、ややバタついてしまう部分のあった九州高校新人大会(2月)からの1月半の期間で進化を示したことも確か。「ステップワークとかは自分の課題で体力測定とかの数値も気にしながら。あまり伸びなかった自分がいるんでそこに向き合って、新人戦負けた後の朝練とかはずっとそういうステップワークとかフィジカル的な部分のトレーニングをやってきました。(これから)自分に向き合う時間とかもどんどんできてくると思うんで、そういったプレミアでの課題とかを活かして、もっともっといい選手になっていきたいなと思います」。昨年もAチームで先発出場するなど期待されてきた存在は、さらに進化することを誓っていた。

 その松野はこの後、J1の2クラブへの練習参加が予定されている。自分が「目指している舞台」へのチャレンジ。「自分に足りない部分とかもある程度、今分かっている部分もあるので、もちろん自分の武器のビルドアップとか、どこまで通用するかっていうのも試したい部分もありますし、そういうところで、どんどん、どんどんチャレンジして、色々な人から吸収していける、その機会にできればなって思っています」と意気込んだ。

 昨年は先輩のMF嶋本悠大(現清水)やDF五嶋夏生(現筑波大)がJクラブへ練習参加。今年は同学年のDF村上慶(3年)が複数のJクラブへ練習参加している。松野は短時間でチームに慣れることをまず重視。そして、どんどん自分の良さを出していく考えだ。

 松野は公立の大津高で学年1位の学力。5段階評定はオール5で、それを「維持することば大事なんで」とこだわって学業に取り組んできている。今後も学業を疎かにする考えは全くない。その上でプロに近づくための努力を継続していく。

「(左利き特有のプレーをすることに加え、)身長もある程度ある。今日もセットプレーの部分で自分にチャンスがあったんで、キツい時にセットプレーとかで取れる選手になれば、色々なクラブとかも自分のことに興味持ってくれると思う。そこは点も取れて、1人で守れる、奪えるっていうことができるようなセンターバックになりたい」。目の前の一日一日に全力でチャレンジ。貴重な経験も必ず進化に結びつける。

(取材・文 吉田太郎)


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Source: 大学高校サッカー

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