[5.3 球蹴男児U-16 D2リーグ第1節 福岡大若葉高 1-5 国見高 大津町運動公園多目的B]
九州地域のU-16年代において、長期のリーグ戦を通じて選手の育成及び指導者のレベルアップを図る「2025 球蹴男児U-16リーグ」のD2リーグが3日に開幕した。国見高(長崎)はFW柳本心暖の3得点などによって、福岡大若葉高(福岡)に5-1で快勝。「球蹴男児U-16リーグ」初陣で白星を飾った。
選手権優勝6回の名門・国見は昨年、参入リーグの「挑男U-16 Aリーグ」で1位となり、初昇格。この日は前線でボールを収める柳本が鋭い左足シュートを放ったほか、サイドへのパスで攻撃の起点となって、相手を押し込む。すると前半10分、右サイドから相手の守りを崩し、MF金澤桜雅が右足シュート。最後は相手オウンゴールを誘って先制した。


国見はその後もボールを下げずにDFラインから積極的にMF松崎天飛、MF清原昇馬の両ボランチに当てて多彩な攻撃。相手GKのファインセーブに阻まれていたものの、柳本やFW牟田透哉のシュートなどでプレッシャーをかける。
そして28分、柳本が「スピードと、最後の決め切るところ、自分のストロングなところが出たので良かったです」というゴールを決めて2-0。攻撃で主導権を握る一方、GK秋吉逞やCB太田陽斗ら守備陣も集中して守備を続けた。


なかなか3点目を奪えない中で迎えた後半34分にPAへの侵入を許して失点。それでも、ここで相手に飲み込まれることなく2-1のまま試合を進める。そして44分、左SB杉野橙真の左CKを「自分、ヘッドも得意なんで。ちょっとフリーな状態が続いていたので、そこを狙いました」という柳本が頭で決めて3-1と突き放す。
これで柳本は2点目。その後も「自分が取ってやるっていう気持ち」でプレーを続けると45+1分、柳本が抜群のスピードでDF振り切って独走する。最後はGKとの1対1から右足シュートを決めてハットトリックを達成。45+3分にも杉野の左足FKが相手のミスを誘い、交代出場FW竹谷洋人が左足で5点目のゴールを決めた。


柳本は「自分が1番成長できると思った」という理由で口石FC(長崎)から名門・国見へ進学。「自分たちの代で国立行きたいんで。ここから、また最初から作り上げていきたいなと思っています」と意気込んだ。「球蹴男児U-16リーグ」の目標は優勝。そして、個人としても早い段階からトップチームに係わり、3年時の選手権で国立競技場に立つことを目指していく。
そのチームの中で柳本は「メッシ選手のように1人で打開できるような選手になりたいです」。この日、90分間の真剣勝負を経験して課題を確認。「まだ競り合いとか収めるところっていうのがちょっとまだ欠けているし、スプリントがまだ足りないと思うんで、そこはまた練習から走って強化していきたい」と誓った。名門校にとって初の「球蹴男児U-16リーグ」で成長を続け、目標を達成する。
(取材・文 吉田太郎)
Source: 大学高校サッカー
コメント