イングランド勢が最多占める新生なでしこJ、高め合う切磋琢磨の日々「試合が終わってから一緒にご飯を食べたり…」

MF長野風花(リバプール)とMF宮澤ひなた(マンチェスター・U)
 なでしこジャパンのMF長野風花(リバプール)とMF宮澤ひなた(マンチェスター・U)が24日、日本サッカー協会(JFA)とクレディセゾンが共同開催する「夢を叶えるプロジェクト」に参加し、日本代表MF藤田譲瑠チマ(シントトロイデン)とともにサッカー教室を行った。

 両選手は子どもたちを中心とした参加者たちとリフティング、鳥かご、ドリブル、シュート練習に取り組み、ハイレベルな見本を見せながら指導。トークセッションでは“夢を叶える”コンセプトに沿って「W杯優勝」という目標を掲げ、なでしこジャパンを志す小学生からの質問に「楽しみながらプレーしてほしい」「一緒に頑張りましょう!」と声をかける姿も印象的だった。

 終了後、両選手は揃って報道陣の取材に対応。長野は「こうして子どもたちとサッカーをする機会はなかなかないので楽しい時間を過ごさせてもらって感謝」、宮澤は「子どもたちの笑顔が見られて楽しかったし、私自身もあらためて頑張ろうと思わせてもらうような機会になった」とイベントを振り返った。

 両選手は今月30日と6月2日(日本時間5月31日、6月3日)、敵地で行われるブラジル戦2試合に臨むなでしこジャパンメンバーに選ばれている。

 ブラジル遠征に向けて長野は「このタイミングでブラジルという国と、しかもブラジルで試合できるのは私たちにとってすごく大切な時間になる。決して無駄にせず、チームとしてしっかりチャレンジし、内容と勝利にフォーカスしてやっていきたい」、宮澤は「すごく貴重な時間だし、代表活動は限られた機会しかみんなで集まれないので時間を無駄にせずに、勝ちにこだわってやっていきたい」とそれぞれ意気込んだ。

 現在のなでしこジャパンはイングランドでプレーする選手が10人に達し、WEリーグやドイツ、アメリカを上回る最大勢力に。長野と宮澤が住む北部だけでもMF長谷川唯らマンチェスター・C勢に加え、エバートンにも今回招集外のMF林穂之香がおり、普段から交流を持っているという。

「ひなたとも家が近いし、シティ組だったり、エバートンにいるほのちゃんも近いので試合が終わってから一緒にご飯を食べたりして、お互いのチームの状況を話したりして、美味しいご飯を食べながらお互いに励ましながら高め合ってやっています」(長野)

「オフの部分ではみんなに助けられながら生活できていると思いますし、サッカー面ではどのチームと当たっても誰かがいるので変な感じはしますけど(笑)、楽しくできていると思います」(宮澤)

 そうした国内トップレベルの選手たちによるフットボールの母国での切磋琢磨も、なでしこジャパンの大きな力となっているようだ。

「おのおのが自分のいるところが頑張って、いろんなことを吸収していると思うので、海外でやっている選手が増えて、前に比べても、海外のチームと対戦するときもみんな少し余裕が生まれていたり、慣れという部分があるというのはプレーしながら感じています」(長野)

「海外でプレーする選手が増えたことでプレースピードの慣れは生まれていると思いますし、自分自身も海外に出て、海外の選手とやることで相手との間合いだったり、球際の部分は戦っていくうちに成長できていると思うので、海外でやっている選手が多いことでなでしこジャパンにもプラスになっていると思います」(宮澤)

 ニルス・ニールセン監督が今年から率いるなでしこジャパンは、同監督体制の初陣となった2月のシービリーブスカップで3連勝の初優勝を果たすなど、強豪国との戦いに大きな手応えを重ねている最中。新体制ではいまだ無敗が続くなか、王国ブラジルとのビッグマッチにも注目が集まる。

(取材・文 竹内達也)
Source: サッカー日本代表

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