鹿児島決勝で相手との差を生み出した快足アタッカー。神村学園FW徳村楓大は昨年4発のインハイで「もっと結果残して圧倒したい」

神村学園高FW徳村楓大(3年=神村学園中出身)は2得点に絡むなど攻守で活躍
[5.24 インターハイ鹿児島県予選決勝神村学園高 3-1 鹿児島城西高 OSAKO YUYA stadium]

　無得点に終わったものの、快足アタッカーが鹿児島県予選決勝でライバルとの差を生み出した。神村学園高のFW徳村楓大(3年=神村学園中出身)は前半10分、DF中野陽斗主将(3年)からのロングボールに左中間で反応。絶妙なファーストタッチから一気にドリブルで仕掛ける。

「あれはボール来て収まって、自分の形だったので、有村(圭一郎)先生だったり、柏野(裕一)先生からも、もうゴール前は振り向け、ゴールに行けって言われてたので、ゴールに行くっていう意識を強く持っていきました」というドリブルでDF2人を強引に剥がす。飛び出してきたGKに阻まれたものの、こぼれ球をMF花城瑛汰(2年)が押し込み、先制点となった。

　徳村はその後も抜群のスピードでライン突破し、細かなタッチのドリブルからシュート。個の力でシュート打ち切るなど存在感のある動きを見せた。そして、1-1の後半15分には、左スローインを受けるとやや戻りながらのキープから反転して縦へ。対応したDF2人を振り切ってクロスを上げる。これはゴール前のDFに阻まれたものの、こぼれ球に再び花城が反応。コントロールから右足で決め、勝ち越した。

　2得点に絡むなど、2トップを組んだFW日高元(3年)とともに攻守で優勝に貢献。徳村は「(スピードやドリブルは)やっぱり自分の武器なので、そこは譲れないので。それは当たり前というか、それを出さないと自分が出ている意味がない。自分の特長はスピードやドリブルなので、まずそこを活かしてチームの起点になって、(今日)直接はゴールに絡めなかったんですけど、自分の特長を出して、それが間接的にゴールに繋がったっていうのはとても良かったかなと思います」と頷いた。

　徳村は昨年のインターハイで4得点の活躍。準々決勝・静岡学園高戦でスーパーゴールを決めるなどチームの準優勝に貢献し、大会優秀選手にも選ばれている。同年度の選手権予選は敗退に終わったが、フィジカルトレーニングなどを積み重ねてきたことを新チームで表現。「課題はやっぱりゴールに行くっていう意識はあるんですけど、今日の試合でも決め切るところまで行けていないので、結果っていうところにフォーカスして、今後のプレミア(リーグ)や全国大会に向けてやっていきたい」と改善して活躍することを誓った。

　インターハイの目標は昨年超え。「去年準優勝だったので、もう優勝しかないので。絶対優勝して、個人としてはもっと結果残して圧倒したいと思います。(高卒でのプロ入りへ) そこに達するように、まずは結果っていうことを意識して、1つ1つのゲームに取り組んでいきたいなと思います」。再び夏に活躍し、自身の将来の可能性を広げる。