[6.1 U-15関東1部第13節 川崎F U-15生田 4-0 三菱養和SC巣鴨Jrユース フロンタウン]
初めての日本代表活動は1勝3敗。川崎フロンターレU-15生田のDF對馬羽琉(3年)は日の丸を背負う緊張感と楽しさの両方を感じ、ヨーロッパで受けた大きな刺激をチームに還元していく考えだ。
U-15日本代表は5月、初めての活動としてクロアチアで行われた国際大会に参加した。對馬も2010年世代の代表初期メンバーに選出され、初戦のポルトガル戦で代表デビュー。ただ「ちょっと緊張はあった」といい、パスカットされた流れから失点を許すなど合計4失点とほろ苦い一戦になった。
大会では4試合中3試合で先発出場したものの、日本は8チーム中の6位となって欧州列強に苦杯をなめる形に。そうした遠征で對馬は、ベンチから見届けた2戦目の相手・イングランド(●1-3)から最も凄みを感じたという。自身が出場したポルトガル戦はFWラファエル・カブラル(ブラガU15)にハットトリックを許すなど個の部分に差を感じたようだが、イングランドは「チーム的に強くて、幅も使ってきて良いチーム」。プレミアリーグ勢の育成組織に所属する選手たちから、組織力でも世界基準を痛感させられた。
また、異国の地で過ごした遠征ではコンディション不良者が発生するなど、代表活動ならではの難しさも味わった。對馬も活動を通じた学びで「食事のところだったりオフザピッチのところだったり、日本と違う環境の中で体調を崩さないようにしないといけないので、そういうところは気をつけてやっていました」とこの点を挙げ、適応力も高めていくつもりだ。
もっとも對馬は出場2試合目となったギリシャ戦で代表初ゴールを決めたほか、「結構フィジカルの部分は通用した部分は多かった」と一定の手応えも感じた様子。そして何より、「やっぱり緊張しましたけれどやっているときも結構楽しくて」と日本代表のユニフォームに袖を通す充実感は大きな経験になった。
そうした舞台に継続して臨んでいくためにも、主将を務める川崎F U-15生田で活躍を続けていくことが大切になる。對馬は代表で右サイドバックに入ることが多いが、川崎F U-15生田ではセンターバックを務めることが基本。現時点ではCBの方に慣れがあるものの「どっちもできるようにしたい」と意欲を見せ、「フィジカルの強みだったり、右足のロングキックが得意なのでそこを出していきたい」と意気込んだ。
1回目の代表活動を終え、「世界のレベルだったりそういう基準が知れて自分の刺激にもなった」と對馬。「自分がこのチームを強くしていきたいので、そういう経験をみんなに知らせて」と川崎F U-15生田の成長にも繋げていく姿勢を示しながら、「自分が最終的にはチームを勝たせて3冠という目標に近づけたら」と決意を新たにした。


(取材・文 加藤直岐)
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Source: 大学高校サッカー
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