憧れのクリロナのゴール、UNL優勝に「もう今日オレ、勝ったなと」確信。金沢学院大附GK石山アレックスは自身の名を再び「全国に響かせたい」

金沢学院大附高のGK石山アレックス(3年=川崎フロンターレU-15出身)は勝負どころで好守を見せるなど全国切符獲得に貢献
[6.9インターハイ石川県予選決勝 金沢学院大附高 3-2 星稜高 西部緑地公園陸上競技場]

 日本時間の9日未明に開催されたUEFAネーションズリーグ(UNL)決勝戦で憧れのFWクリスティアーノ・ロナウドが同点ゴールを決め、ポルトガル代表が2-2(PK5-3)でスペイン代表に勝利。この結果に、金沢学院大附高のGK石山アレックス(3年=川崎フロンターレU-15出身)は「もう今日オレ、勝ったなと」確信してインターハイ石川県予選決勝に臨んだという。

 幼い頃は特別意識していなかったというが、CLで「毎年決勝つけたらレアルが上がってきていて、そこでやっぱ1番輝いてたのがロナウドで。そこからです」。現在は「自分、ちょっとロナウドが好きすぎて他の選手好きになれない。生き方とか。引退したら、オレも引退しようかなというくらい」の存在だ。

 石山が小学校中低学年の頃のポジションはクリスティアーノ・ロナウドと同じFW。ただし、FWでプロを目指すのは難しいと感じていた時期に、GKとして川崎Fのアカデミーに入ることが決まり、そこからプレーヤーとしての道を切り拓いてきた。

 その石山は昨年、金沢学院の選手権初出場に貢献。全国大会でプレミアリーグ勢の鹿児島城西高(鹿児島)を無得点に封じ、PK戦でも1本を止めて全国初勝利の立て役者になった。「もう、ほんとに1日で人生変わるもんなんだなって思いました」という貴重な経験。そこから課題に取り組み、注目守護神はより進化を遂げている。

「自分、ジャンプする時の反発の力が弱くて、だからジャンプしてから着地の時間をいかに短くして跳ぶかっていうことをして、あと左足がちょっと弱いから、そこのバランスを良くしていこうっていうので(トレーナーの方)とやってきて今、左足ちょっと強くなってきて、だんだんジャンプの高さが上がってきている」

 シュートを打たれた直後の2つめの反応や、ハイボール処理は進化させてきた部分。この日の石川県予選決勝でも前半終了間際に至近距離からのシュートを足でストップした。結果、こぼれ球を押し込まれたが、後半15分に味方のミスから迎えた決定的なピンチも1本目のシュートを止めている。そして、試合終盤、パワーをかけてきた星稜高の攻撃を的確なキャッチで阻止。3-2で競り勝ち、主将としてインターハイ出場を決めた。

 石山は全国大会へ向けて、「自分の魅力である足元の技術であったり、セービングであったり、しっかり存分に出して、もう1回、自分の名前を全国に響かせたいかなと思います」と意気込んだ。掲げている目標は全国3勝。憧れの選手の活躍を刺激に、注目守護神がインターハイで躍動する。

金沢学院はGK石山アレックスを中心に次の1点を許さない
金沢学院が3-2で勝利。昨年度の選手権に続く、全国切符を獲得

(取材・文 吉田太郎)


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Source: 大学高校サッカー

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