[7.5 プリンスリーグ東北第10節 尚志高 3-0 学法石川高 尚志高校サッカー場]
個性派集団の尚志高(福島)の主将は、「唯一無二」の存在になることを目指している。CB西村圭人主将(3年=アルビレックス新潟U-15出身)は縦パスで2点目の起点になったほか、CB松澤琉真(3年)とともに守りの要として奮闘。得意とするヘッドで相手の攻撃を跳ね返した。
守備能力の高いMF小曽納奏(3年)やMF阿部大翔(3年)が中盤にいることが、強み。「そこに頼りすぎず、こぼれ球とかをしっかり自分たちを抑えていきたい」というように、中盤を抜けて来たボールを確実に処理した。
前半、ショートカウンターで遠目からシュートを受けるシーンが多く、被シュートは計9本。それでも、後半39分までプレーした西村は、セットプレーのこぼれ球から迎えたピンチも含めて封じ、無失点勝利に貢献した。
西村は高校進学前から、DFとして声を発することを意識してきたという。昨年、セカンドチームの一員としてプリンスリーグ東北でプレー。3年生もいる中でリーダーの役割を担ったことが今年に活かされている。
声でチームを引き締め、東北新人大会優勝、インターハイ予選優勝、プリンスリーグ東北暫定首位と結果を残してきた。ただし、もっとチームをまとめていかなければならない。チームは前日練習で仲村浩二監督から緩さがあることを指摘され、この日も前半に相手を呑み込むことができなかったからだ。
西村は「もっと自分中心に、もっと練習からお互いに要求し合うってことも大事だと思うし、その中で自分が先頭に立って、もっともっと自分から自発的にやっていかないといけないなっていう風に思ってます」。鼓舞するような声に加え、味方への厳しい声がけやコーチングの質と量も増やしていく考えだ。
「自分の色を出しつつ、他に染まらない、唯一無二の存在になっていきたいなっていう風に思っています」。
プリンスリーグ東北は第10節まで8勝1分1敗で暫定首位。唯一の敗戦は西村が負傷欠場した仙台ユース戦だ。不在だった試合で影響が出ただけに、西村は「日常怪我しないとか、そういう当たり前のことをやっていきたい」。選手層の厚いチームの中でも欠かせない存在になることを目指している。
目標のリーダーは2学年上の主将、CB渡邉優空(現・立正大)とゲーム主将の左SB白石蓮(現・新潟医療福祉大)だ。「この人たちみたいな安定感というか、統率力というか、背中で見せる感じも、真似していきたい」。プレミアリーグEASTで最終節まで優勝争いをした2年前を超えるようなチームにするためにも、自分が先輩たちのようなリーダーになる。




(取材・文 吉田太郎)
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Source: 大学高校サッカー
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