大会8発のG大阪JY加賀野統、鎖骨骨折から大会直前に復帰「できれば万全でやりたかった」

G大阪JYの10番FW加賀野統(3年)
[8.23 クラセンU-15準決勝 G大阪Jrユース 2-3 FC LAVIDA 白旗山B]

 ベスト4の戦いで敗れたガンバ大阪ジュニアユースだが、2トップが今大会の進撃を牽引したのは間違いない。FW加賀野統(3年)とFW坂井雄真(3年)は準々決勝までの6試合で8得点を決めて、2人で得点ランキングのトップに立っていた。

 そして準決勝のFC LAVIDA戦では、前半6分に坂井が先制点を記録。得点ランキングで単独トップに立つゴールを決めていた。一方で特に決勝トーナメントに入って3戦5発とノリに乗っていたFW加賀野統だが、この日は個の能力の高いFC LAVIDAの守備網を攻略できずに不発。チームも逆転負けを喫してしまった。

 10番を背負う“チームの顔”の一人である加賀野だが、今大会はぶっつけ気味の出場になっていた。今大会の関西予選を制していたG大阪だが、加賀野は初戦で右肩鎖骨を骨折。骨折箇所にプレートを入れる手術を行ったために、2か月ほどの離脱を余儀なくされた。

 復帰は本大会開幕の一週間前。そしてその怪我を感じさせない素質の高さを示した加賀野だが、「言い訳にしたくなかったけど、できれば万全でやりたかったかな」と悔しさを滲ませる。「もっと自分で力をつけて、自分だけで完結できる、相手との1対1でも強引にプレーできる選手になっていきたいです」。

 同じ京都府出身のレジェンド、FW宇佐美貴史が目標だ。京都府南部の乙訓郡大山崎町出身で、小学校4年生の時からG大阪のスーパーエリートクラスに通い、地元でプレーした大山崎少年SCでも全国ベスト8を経験すると、中学進学と同時にG大阪の下部組織に正式に入団した。

「ガンバに認めてもらいたくてスーパーエリートに通っていた。ガンバは強いし、ガンバのサッカーが好きなので、ガンバに入りたいなと思っていた」。当然、来年からもユースでプレーすることは決めており、早期のトップ昇格へと夢を膨らませている。

 ただ今は中学生の身分でもある。京都府の小中学校の夏休みは8月25日までで、26日には始業式がある。「先生に全国で優勝するから許してくださいと言っていたので、宿題はほとんどやってない」。加賀野は敗退の悔しさを誤魔化すようにして、はにかみながら頭をかいていた。

(取材・文 児玉幸洋)


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Source: 大学高校サッカー

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