[8.20 全中準々決勝 駒場東邦1-0近大和歌山 宮崎市清武総合運動公園多目的広場]
この日も狙い通りに結果を残した。前半20分、駒場東邦中(関東/東京)はMF鈴木照盛(3年)が蹴ったCKは合わせることが出来なかったが、MF永井漣(3年)がゴール前に入れ直したボールをFW中村太軌(3年)が左足で蹴り込んで、先制に成功した。
そしてここまで無失点で勝ち上がった堅守、DFリーダーの山田一心(3年)を中心とした守備陣がゴールに鍵をかける。GK中嶋颯太(3年)が接触プレーで負傷交代するアクシデントはあったが、交代で出たGK広江奏太朗(3年)も落ち着いた声掛けで、完封劇に貢献した。
これで3試合連続して1-0での勝利になった。通算3回目の出場。過去2回は初戦敗退で、「悲願の一勝」を目標としていたチームだったが、1回戦で和歌山大教育学部附中(近畿/和歌山)に勝利すると、2回戦では強豪の高川学園中(中国/山口)を撃破。そして準々決勝も突破し、全国ベスト4に名を連ねた。
全国常連の神村学園、日章学園、静岡学園と並ぶ4強入りに稲冨貴之監督も驚きの表情を見せながらも「生徒も自信とともに勝利のメンタリティが備わってきている。守備を整えて、カウンター、少ないチャンスをものにしてというのが継続してできている。このまま次の試合も勝ちたいですね」と生徒たちの成長に目を細めた。
駒場東邦中は都内でも有数の超難関校として知られる。完全中高一貫の男子校で、1学年240人ほどが通う。同校ホームページにある2025年度の大学合格者数をみても、東京大学に39人が合格するなど、国立大に109人が合格。早稲田大や慶應義塾大にも約100人の合格者を出している。
当然サッカー部員も全員が受験をして入ってくる。中学のサッカー部員は101人いるというが、サッカー経験者でもいったんサッカーを辞めて受験勉強に専念してきた生徒が大多数で、中学からサッカーを始めた生徒も多くいるという。
準々決勝で決勝点を決めた身長185cmFWの中村も小学生の時は東京都調布市にある上ノ原SCに所属したが、小学校5年生の夏から受験勉強に専念していたという。サッカー部が強いことは入学してから知ったと笑うが、「サッカーしている分、勉強時間をいかに取るかが大事。間を縫って勉強しています」と充実の日々を明かす。
選手たちは大会期間中も宿舎で勉強時間を作っているという。「普段の積み重ねなので。サッカーはサッカー、勉強は勉強ってしたいので」と稲冨監督。「出ているメンバーはおそらく東大とかまで行けるレベル。試合に出ている選手の方が時間の使い方、スケジュール管理の仕方が上手なんです」。全国ベスト4に上り詰めたイレブンを前に「いつも通りの形でやっているから、いつも通りのプレーができているのかなと思います」とニンマリとしていた。
(取材・文 児玉幸洋)
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Source: 大学高校サッカー
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