天皇杯でクラブ最年少弾、マインツ短期留学の福岡U-18FW前田陽輝が決勝点。高校年代で違いを示し、将来は自分も「冨安さんがしてくれたように…」

後半36分、アビスパ福岡U-18のFW前田陽輝(2年=CAグランロッサ出身)が決勝ゴール
[8.30 プレミアリーグWEST第8節 静岡学園高 1-2 福岡U-18 清水ナショナルトレーニングセンター(J-STEP)西グラウンド]

 序盤から右サイドで攻撃の中心となり、ドリブル、クロスで存在感を放っていた。だが、本人にとっては、「やれてないことはなかったけれど、もっと自分の中ではやれたかなと」と不満の内容。それだけに、アビスパ福岡U-18のFW前田陽輝(2年=CAグランロッサ出身)は試合終盤、「結果でしか巻き返せない」と考えていたという。

 チームはこの日、静岡学園高にボールを保持される時間帯の多い試合に。だが、守備意識高く戦いながら、攻撃でもチャレンジして前半29分に先制点を奪った。後半は攻撃が単調になったこともあってより守勢の展開に。後半24分に失点し、その後も決定機を作られていた。

 だが、「ゴールっていうのはアタッカーとして狙っていかなきゃいけないので、プレーが良くなくてもゴールだけは狙っていました」と前田。1-1の後半36分に1チャンスをモノにして見せた。

 静岡学園は逆転を目指して人数をかけた攻撃。前田は「相手が人数ハメて、自分が相手(DF)と1対1になって、裏のスペースが空いてたんで。味方のアシストしてくれた選手(松浦)とも目が合っていたんで、『来るな』っていうのは分かっていました」。GK田中利玖(2年)のファインセーブでピンチを脱した直後、MF松浦拓夢(2年)のロングパスに反応。相手DF、GKと入れ替わる形で独走し、そのまま左足シュートをゴールへ流し込んだ。

 背番号14は派手なガッツポーズ。ただし、試合後、ヒーローは「今日のゲームは凄く我慢の多いゲームだったと思うんですけど、その中でもやっぱり耐えてくれるDFとかGKとかに凄く感謝しなきゃいけないゲームだなと思います」とまず、チームメイトへの感謝を口にしていた。

 前田はトップチームに2種登録されており、16歳6か月26日で迎えた5月22日のルヴァン杯・富山戦で公式戦デビュー。さらに6月11日の天皇杯・沖縄SV戦では左クロスを右足ダイレクトで合わせ、クラブの最年少ゴール記録を16歳7か月17日へ更新した。

 それだけに、U-18チームでトレーニング、試合をする際には「普通じゃダメだし、トップに行ってる分、ユースの中では一際違いを見せつけなきゃいけないなっていうのは感じています。逆に見せつけられないならトップ行ってる意味もないと思うし。だから、そこは意識してやっています」。この日はチームが苦しい時間帯に突破したり、ボールをキープしたりすることができなかったことを反省。それでも、結果にこだわり、決勝点で白星をもたらした。

 前田は今月、福岡と福岡出身の日本代表DF冨安健洋との共同企画『TOMIYASU×AVISPAプログラム』の一環として、ドイツ・マインツへ短期留学(留学にかかる渡航費や現地滞在費などは冨安が全額支援)。「1番思ったのは、言葉通じないっていうのが難しくて、そこは凄く苦労したんですけど、2週間行って少し選手とも打ち解けて、マインツ自体凄く繋ぐチームで、技術が必要なチームだったんで、2週間その中でやって、自分も少し技術っていうか、パス能力っていうのは向上したかなと思います」と振り返る。

 短期間の活動ではあったが、帰国後、福岡トップチームの練習でも「良くなったな」と声を掛けられたことで成長を実感。この貴重な経験を活かし、クラブや先輩DFに恩返ししたいと考えている。

「自分も将来的には冨安選手みたいに海外行って、そうやってクラブに恩返しっていうか、後輩に冨安さんがしてくれたようにしたいなと思っています」。まずは、残り半年のシーズンで活躍、成長することを目指していく。

「(前期は接戦で勝ち切れない試合が多かったので、)後期は自分の活躍で、今日みたいにギリギリのゲームを勝たせるとか、そういう勝たせられる選手になっていきたい。ユースで活躍すれば、トップでもいい印象になると思うし、日々のトップの練習に行ったり少しずつ信用を勝ち取っていって、またカップ戦とか、1番いいのはリーグ戦とかで出て結果を残せればいいかなと思っています」。鋭いドリブルと左足に注目の才能はU-18チームでの内容、結果でも違いを示し、トップチームで躍動する。

前線でゴールを狙い続けた
強引な仕掛けも
6月の天皇杯でトップチームの公式戦最年少ゴールを記録している2年生が大仕事

(取材・文 吉田太郎)


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Source: 大学高校サッカー

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