[9.3 総理大臣杯1回戦 新潟医療福祉大0-0(PK4-2)流通経済大 いわぎんA]
関東王者として臨んだ流通経済大(関東1)だが、PK戦で敗れて初戦敗退となった。
新潟医療福祉大(北信越1)との1回戦屈指の好カードに臨んだ流経大は、スタメン11人のうちDF西川楓人(3年=興國高)、MF松永颯汰(4年=静岡学園高)、MF中川育(2年=広島ユース)以外の8人を、系列校の流通経済大柏高出身選手で並べた。
中でもMF柚木創(1年=流通経済大柏高)、DF堀川由幹(1年=流通経済大柏高)、DF奈須琉世(1年=流通経済大柏高)の高校選手権準優勝世代の1年生3人が、トップチーム初出場先発で抜擢されていた。
柚木はセットプレーのキッカーも任された。「自分のアピールポイントはあったのかなと思う」。ただ柚木はスコアレスの後半21分に、堀川は同30分で途中交代。奈須はフル出場したが、3番手で蹴ったPKを失敗してしまった。
「本当に(大学のトップチームで)初めて出た試合が全国大会になった。全国は甘くないと経験できた。それにアミノバイタルを優勝してくれた4年生には感謝しないといけない。4年生のことを優勝させてあげたいと思うし、残りの4年生との時間を大切にしたいと思います」
大学でもすぐに活躍するつもりでいたが、高校との強度の違いに苦しんだ。高校2年生の時からJクラブの練習に参加するほどのタレントだった柚木も、練習の強度が「プロとあまり変わらない」と感じたという。
そんな中でも地道に、そして同級生に刺激を受けながらここまでの半年を過ごしてきた。FW山野春太(1年=流通経済大柏高)が5月に高校選手権準優勝メンバーでいち早くトップチームデビュー。デビューから3試合連続でゴールを決める離れ業を演じた。また高卒でJ2富山入りしたMF亀田歩夢の動向も追いかけていた。
「自分はドラゴンズ(セカンドチーム)でも上手くいっていなくて、自分の中で伸び悩んだ感覚だった。そんな中で山野が活躍して悔しかったし、一緒にやりたいという気持ちが芽生えた。あいつのおかげでやってやろうと強いモチベーションでやれた」
「亀田には高3で急に越されてしまった。すごいなと思ったし、反面悔しかった。あいつがいるからモチベーション高くやれているところは絶対にある。絶対に追いついて追い越さないといけないと思っているし、いつか代表とかそういう舞台で一緒のチームでやれたらいいなと思っています」
入学から半年で踏み出した一歩。これをきっかけに大学でも10番を背負える選手に成長していきたいところだ。ただ柚木も「大学でも10番はつけたい」と意識はしながらも、「番号よりもチームを勝たせることを高校のときも掲げていた。どの番号であろうとピッチの中で一番目立って、得点やアシストでチームを勝たせられる存在になりたい」とどん欲に話した。
(取材・文 児玉幸洋)
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Source: 大学高校サッカー
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