[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[10.13 選手権東京都Aブロック予選2回戦 明星学園高 2-1(延長)学習院高 清瀬内山Cコート]
一際印象的な動きを見せていたMFが、ゴールで明星学園高を救った。0-1の後半33分、明星学園のMF進藤亮太郎(3年=FCワンセンス武蔵野出身)がMF野山航平(2年)のマイナスクロスに反応。「1本前にクロスが入った時に、相手の後ろが空いていたんで、そこは狙おうかなって思って入りました」。そして右足を振り抜くと、ボールはDF間を抜け、ゴールを破った。
「気持ち良かったです」という同点弾でチームは加速し、延長戦勝利。進藤は延長前半に足を攣らせて交代し、体力面の課題が出たことや「ミドルシュートはもっと打ちたかったです」と悔しがる。それでも、状況に応じてパスの種類やテンポを変え、急所を突くような動きも見せるなど相手に取って嫌な存在になり続けていた。
タメを作ること、ドリブルで打開すること、周囲を活用できることは「自分の強みです」。その進藤について、細井卓磨監督は「やっぱりセンスの塊ですよね。サッカーを分かっていますよね。ボールをちゃんと握れるし、相手が何をやられると嫌なのか、考えながらやっている」と説明する。
進藤は高校進学時に誘いを受けておらず、明星学園は「練習会行った時に良いなと思った」。その3年間で「周りを見れるようになった」と実感している。フランス代表FWマイケル・オリーズ(バイエルン)のような余裕のある動きを意識。強豪・関東一高との3回戦でも結果を残す意気込みだ。
「厳しくはなると思いますけれど、あまりプレッシャーはないです。やっぱゴールをしたいです。(自分の力を)出し切りたいです」という新鋭の注目株が、強豪校との大一番でも輝きを放つ。




(取材・文 吉田太郎)
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Source: 大学高校サッカー
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