
[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.29 全日本大学新人戦決勝 九州産業大 1-2 東海大 川越陸]
東海大の初となる新人戦全国制覇を導いたのは、地道なトレーニングで成長を感じているアタッカーのボレー弾だった。MF丸野陽(1年=東海大熊本星翔高)が途中出場から勝ち越し点をゲット。「入学してからなかなかトップチームに上がれずチームに貢献できていなかったので、新人戦で出場機会を得られてチームの勝利に貢献できて嬉しかった」と喜びを語った。
丸野はチームが追いつかれた直後の後半20分から左サイドハーフで出場した。九州産業大が勢いづいてくる中、まずは逆転を許さず守備から流れを引き寄せるように求められたという。指示通り1-1を維持して迎えた後半34分、MF佐藤裕(2年=仙台育英高)が右サイドから上げたクロスに中央で両チームの選手が競り合うと、ボールは密集を抜けてファーサイドで待つ丸野のもとへ。フリーになった丸野は右足インサイドでゴール右に流し込んだ。
「日頃の練習からクロスは自分たちの強みで、ファーサイドに入っていくのは練習からやっていた。チームメイトを信じて入ってボールが流れてきたので決めるだけだった」と丸野。日本一を争う一戦の終盤に迎えた決定機で緊張を感じてもおかしくない状況だったが、「ボールがちょっと浮いていたので押さえることだけを意識して落ち着いて流し込めた」とふかさず冷静にボレーシュートを放った。
得点後は両手で「K」を作るゴールパフォーマンスを披露。彼女の名前のイニシャルだといい、この試合には来られなかったようだが大一番で活躍する姿を届けることができた。
系列の東海大熊本星翔高で腕章を巻いて10番を背負っていた丸野は東海大に進学した今季、関東大学リーグデビューはできなかった。それでも「夢はプロサッカー選手。3年後に目標を達成できるように日頃から頑張っている」。全国屈指の強豪校出身選手が名を連ねる東海大で努力を重ね、得意とするドリブルや味方を使ってゴールに迫るプレーを磨くだけでなく、走力や守備面といった戦う部分も成長。「自分でも(成長できている)手応えはある。もっと伸ばしていければ」と将来につながる1年間を過ごした。
もっとも日本一となった新人戦では、全国の大学チームと対戦した中で対人の守備力などで自身の物足りなさも感じた様子。「まだまだだなと思った」と口にし、ゴールの結果だけには満足せずさらなるレベルアップも誓った。
12月にはトップチームが出場する全日本大学サッカー選手権(インカレ)が控えており、学年が上がる来年は後輩の台頭にも負けずリーグ戦デビューを目指す形になる。丸野は「全国優勝というのは自分の中でもすごく大きいことだと思う。変に勘違いせず(ステップアップへの)踏み台にしてこれからも頑張っていきたい」と気を引き締め直し、この大会をキッカケに飛躍を遂げる構えだ。
(取材・文 加藤直岐)
Source: 大学高校サッカー

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