[10.22 選手権東京Aブロック3回戦 東久留米総合高 1-0 関東一高 東久留米総合高G]
強敵・関東一高撃破も、10番は満足はしていなかった。東久留米総合高MF横倉和弥(3年=東海大菅生中出身)が攻守両面で存在感。「自分がテンポとかゲームを作っていかないといけないという気持ちはありました」というボランチは人一倍ボールに係わり、周囲を動かす声を発するなど中盤の攻防戦でチームを優位に立たせていた。
この日は、関東一のロングボールを警戒し、両WBが後方を意識しながらの戦い。その中で横倉はコンビを組むMF水谷俊太(3年)とともにサイドのスペースへ攻め上がり、切り替え速く穴を埋めるなど幅広く動き回っていた。自然と走る距離も増加。だが、「あのフォーメーションで中盤はキツイのを承知の上でやっているので。サボってしまうと絶対にやられてしまう」という10番は責任感を持って走り、球際で戦い続けていた。
シンプルにボールを動かす一方、ボールを簡単には離さずにDFを剥がし切ろうとするシーンも。また、後半には30m以上の距離から直接右足FKを打ち込み、会場を沸かせていた。終始安定していたDF陣らとともに1-0の勝利に貢献。だが、本人は「要所要所の最後のところとかまだ自分でも雑だなと。そんなに満足はしていないので、次に備えたい」と切り替えていた。
都立高で人工芝グラウンドを保有する高校への進学を希望し、加藤悠監督の存在もあって東久留米総合へ。この3年間で基礎技術から向上させることができたという。「何でも出来て、チームが(ボールを)つけとけば間違いないと安心感のある選手になりたいです」と横倉。「(現時点での自己評価は)まだ初歩段階です」と苦笑するMFは、貪欲に成長を続けて東久留米総合を卒業する考えだ
最後の選手権はここからが勝負。「悔いない大会にしたいです。国立の舞台でやることを夢見てやってきたので、頑張りたいです」。帝京高との準々決勝はさらに厳しい戦いが予想される。10番はこの日から少しでも改善し、最後の局面で違いを生み出して必ず勝つ。
(取材・文 吉田太郎)
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Source: 大学高校サッカー
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