「上に行くには決定力が足りない」大阪学院大3年FW閑田隼人は1得点でインカレ終戦、最終学年での躍進誓う

大阪学院大FW閑田隼人(3年=広島皆実高)
[12.10 インカレ2回戦 東京国際大 3-1(延長) 大阪学院大 三ツ沢公園陸上競技場]

 残り一年でのさらなる成長を誓った。大阪学院大FW閑田隼人(3年=広島皆実高)は0-1で迎えた後半35分に同点ゴールを決め、延長戦に持ち込んだ。しかしチームはその後東京国際大に2失点を喫して敗戦。「僕の決定力の無さでチームが勝てなかった」と悔しさをにじませた。

 2023シーズンの関西学生リーグ1部で得点ランク4位、17得点を挙げた閑田はインカレの舞台でも躍動した。大院大は前半7分に先制を許したが、その後は閑田が決定機に絡む。前半29分には相手守備陣の裏を走り、スルーパスに反応。だが左足シュートはゴール右外にわずかに外れた。

「決定機はあったけど決め切れなかった。個人的にも苦しかった。でもみんながつないでくれた」(閑田)。0-1のまま試合は終盤へ。すると閑田のあきらめない姿勢がようやく実を結ぶ。後半35分、後方からのパスをMF関俊哉(4年=静岡学園高)が収め、敵陣付近で右横にパス。走り込んだ閑田はPA内で切り返すと左足シュートを突き刺した。

 閑田は「シュート練習はいつもしていた。冷静になれというアドバイスもあって、左足で持ったら狙っていました」と手応え。追いついた大院大は延長戦に持ち込んだが、延長前半6分、延長後半終了間際に2失点を喫する。閑田は延長前半5分に途中交代しており、ピッチ外で敗戦を見届けた。

 ファインゴールは決められたが、それだけでは満足しない。閑田は多くの決定機逸を嘆く。「リーグ戦のときもそれが課題だった。僕がここから上に行くには決定力がまだ足りない。きょう負けた敗因だと思っている」と語気を強めた。

 大院大の實好礼忠監督は教え子に厳しさを見せる。「チャンスはいつも多い。試合後にはきょうは3点くらい決められたよねと、1回戦でも5点くらいは決められたなという話をしていた」。それでも、厳しさは期待の表れだ。「シーズン通して決定機は多く、点は取れるようになってきてはいる。冷静さが加わったらもっといい選手になる。今年本当に伸びた一人でもあるのでもっといける」。さらなる成長のためにも強く背中を押していた。

 閑田は11月の関西ステップアップリーグで京都サンガF.C.の練習生として試合に出場。DF舩田陸人(3年=履正社高)やMF箱崎達也(3年=四国学院大香川西高)とともにプロの試合で経験を積んだ。プロへの意識は「もちろんある」。だが、Jクラブへの練習参加はまだないという。

「もっとエースの自覚を、僕がチームを勝たせるという思いを今年以上に持つ。プロになって活躍したいので、チームを勝たせながら自分も高めていきたい」(閑田)。悔しい結果に終わった1得点を、来年につなげるつもりだ。

(取材・文 石川祐介)


●第72回全日本大学選手権(インカレ)特集
Source: 大学高校サッカー

コメント

タイトルとURLをコピーしました