[3.2 デンチャレ U-20全日本選抜 1-0 日本高校選抜]
「(これからも)いつも通り、スピードに特化したドリブルだったり、前線からの守備だったりはするんですけど、それ以上に、泥臭く戦ったり、セカンドボール回収したり、もうできるところから少しでも自分の方に運気が来るようなプレーをして、いざ勝負のペナルティエリアに入ったところで勝負を決定づけれたらなっていう風に思います」
日本高校選抜FW高岡伶颯(日章学園高2年)は大学生の地域選抜大会、デンソーカップチャレンジ4試合に出場。後半開始から出場したこの日を含めて主に“切り札”として起用され、各試合でチャンスを作り出していた印象だ。
どの試合でもスプリントを連発。2日前のプレーオフ選抜戦では身体でねじ伏せに来たDFに対して重心を落としたホールキープで対抗し、PAへのラストパスで決定的を演出した。この試合も中盤でのインターセプトとポストプレーでチャンスを演出。攻守両面で良く走り、泥臭く身体を張ったプレーを続けるなどチームに貢献していた。
ムキになってドリブルで仕掛けるのではなく、状況に応じて周囲を活用しながら、ラストのシーンで自分が決めに行っていた。だが、シュートブロックされるなど無得点。コンマ数秒でも判断が遅れると、大学のトッププレーヤーは対応してくる。判断の部分も改善しなければならないことを実感したようだ。
「起点になったり、勝負するときは勝負してっていう、見極めることをこの遠征では思ってたんですけど、そこがあんまり見極められなくていなかった」と首を振る。また、自分の特長を十分に共有できておらず、「実力が100で出せない」感覚のまま大会を終了。欧州遠征メンバー入りが有力なストライカーは、今回の反省を活かし、世界相手に自分の力を出し切る。
「楽しみです。自分の力を今回の遠征みたいに出し惜しみしてたら多分成長しないので、ほんとに自分を出して、それで海外の選手に食らいついて、得点狙って、チームに貢献できたら」。高岡は07年の早生まれでU-17世代だが、昨年のU-17ワールドカップでの4ゴールを挙げ、日本高校選抜の活動でも大学生相手に堂々の動き。U-19日本代表への“飛び級”の可能性も十分に秘めている。まずはどの試合でも自分の「実力の100」を出し切ること。チーム、自分自身にも流れを引き寄せ、世界のDFからゴールを奪う。
(取材・文 吉田太郎)
Source: 大学高校サッカー
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