アジアカップから約1か月半、FW前田大然(セルティック)が変身した姿で日本代表に帰ってきた。トレードマークだったスキンヘッドは、黒髪が短く輝く刈り上げヘアに変化。思い切った決断の裏には、もうすぐ5歳を迎える長女からの願いがあったという。
北中米W杯2次予選・北朝鮮戦2試合に向けた合宿初日の18日、報道陣に囲まれた前田はヘアスタイルを変えた経緯を明かした。
ハットトリックを記録した10日のカップ戦リビングストン戦後、自身のインスタグラムで「髪の毛伸ばし始めた理由はいつかするね〜」と記していたが、「この機会(代表活動のメディア対応)まで置いていた」と理由を公開するタイミングを待っていたのだという。
前田によると、スキンヘッド卒業は愛娘からの願いだった。「一番上の子どもがもうすぐ5歳になるので、そろそろ『坊主が嫌』みたいな感じで言っている。さすがに娘には嫌われたくないので、娘の言うことを聞いておこうかなと思って伸ばし始めました」と照れ笑いを浮かべながら明かした。
すでに伸ばし始めて約1か月が経ち、短い黒髪が頭を覆うまでになった。日本代表ではこれまで、練習前のミニゲームでMF鎌田大地(フランクフルト)らがスキンヘッドに触れる姿が見られていたが、子どもたちからは現在のヘアスタイルになって「よく髪の毛を触られるようになった」という。
そこで気になるのは今後の理想像。すると前田は「そういう話に子どもとなって代表の集合写真を見せたら南野拓実を指差した」と驚きの告白。「さすがにヘアバンドはまだ早い」と苦笑いを見せつつも、「そこまで伸ばす気は僕はないですけど、坊主は脱出できたらなと思います」と力を込めた。
また前田は「黒は嫌なので変えていけたら。いつ変わるかわからないけど、そこも楽しみにしていただけたら」とカラーチェンジにも意欲。「山雅の新体制発表会で『引退するまで坊主』って言ってたんですけど、それより娘のことのほうが大事なので(笑)」と終始饒舌に話し、報道陣を笑わせていた。
この新たなヘアスタイルだが、ピッチ内での活躍を見せれば世間にも定着していくはずだ。アジア杯準々決勝のイラン戦では左サイドハーフ起用で圧巻の運動量を見せ、存在感を示していたが、「前の選手なので点を取ってナンボ。アシストもしないといけない。苦しい時にそういうのができないとダメだと思う」と満足はない。
タフな試合が予想される北朝鮮との2連戦に向けて「いろんな意味で難しい相手だと思うので、まずはしっかりホームで勝って、アウェーでもしっかり勝てるようにみんなで準備していきたい」と意気込みを語った。
(取材・文 竹内達也)
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Source: サッカー日本代表
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