世界最高峰の一戦でマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)に選ばれるなどプレミアリーグの舞台で躍動を続ける男が日本代表に戻ってきた。
MF遠藤航はリバプールの一員として2月25日のカラバオ杯決勝で120分間フル出場し、タイトル獲得に貢献。今月10日のプレミアリーグではマンチェスター・シティとの天王山でMFケビン・デ・ブライネを抑え込むなど奮闘し、1-1のドローながらMOM、さらにはプレミアリーグの週間ベストイレブンにも選出された。
日本代表のキャプテンが世界のトップリーグで見せるパフォーマンスには当然、代表のチームメイトたちも熱視線を送っているようだ。「自分がそうやってシティ対リバプールという大一番に出て、プレーを見せているということ自体が周りの選手にとっては刺激になっていると思う」。
そう話す遠藤はチームメイトの反応について「みんなシティ戦を見ているし、向こうから見ていたという話をしてくるぐらい影響がある」と言及。「キャプテンとしてはそうやってプレーで見せていくことが周りを引っ張るという意味でも大事だと思っている。コミュニケーションもそうだけど、リバプールの中心として所属クラブでパフォーマンスを出していくことが日本代表にとっても一番かなと思う」と力説した。
ベスト8敗退に終わったアジアカップからの「リスタート」と位置付ける北朝鮮とのW杯アジア2次予選の2連戦。アジアカップで日本を苦しめたイラクやイランのように、北朝鮮もロングボールを多用し、フィジカルを前面に押し出した戦いをしてくる可能性もある。
「僕がイメージしているのは後ろを固めることもそうだけど、(ロングボールの)出どころにどれだけ行けるかというのを話している。自分たちが勝っている試合というのはコンパクトにした中で出どころにしっかりプレッシャーに行って、いい状態で蹴らせていない。そこが生命線でもあるし、守備をする上では大事になる。蹴ってくるからといって、後ろ向きな選択を続けてしまうと、結果的に自分たちのゴールに近いところでサッカーを続けさせることになる。蹴ってくる相手に対しても、前向きなプレーの選択ができるかというのは攻守において大事だと思う」
チームとしての課題と改善点をそう語るキャプテンは「失点の確率を下げる意味でもそうだし、W杯で優勝を目指すところから逆算してもそう」と指摘。アジアでの戦いだけでなく、世界で勝っていくためにもそのベースを崩すことはできない。「前向きなプレーの選択は常に大事。我慢する時間はあると思うけど、常に意識が前向きにあることが結果的に勝つ確率を上げる要因にもなると思う」と力を込めた。
(取材・文 西山紘平)
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Source: サッカー日本代表
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