アシストで鬱憤を晴らしたMF山本理仁、キャプテンマークを巻き「恥ずかしいプレーはできない」」

MF山本理仁
[4.19 U23アジア杯GL第2戦 日本 2-0 UAE ドーハ]

 左足で精度の高いクロスを供給した。前半27分、日本は左CKを山田楓喜が蹴ってファーサイドに流れたところをMF山本理仁(シントトロイデン)が収めてゴール前へクロス。DF木村誠二(鳥栖)が頭を合わせて先制に成功した。

「デザインしたものではなかったが(ボールが)流れてきそうだったので、自分も予測していいポジションを取れた。あそこに入ったら自分の持ち味でもあるので、得点につながってよかった」。キャプテンマークを巻いてプレーした背番号7は誇らしげに言った。初戦の鬱憤を晴らす活躍と勝利だった。

 3日前にあった中国とのグループリーグ初戦。山本は右インサイドハーフで先発したものの、前半17分にDF西尾隆矢が一発退場となったところで戦術的な理由から交代を告げられ、ベンチに下がった。

「あぁー、俺か!」(山本)。仕方ないことと受け入れはしたが、不完全燃焼という思いが渦巻いていたのも無理のないことだった。

 だが、次のチャンスはすぐに巡ってきた。UAE戦では中国戦から先発7人を入れ替えたが、山本は中国戦で17分間のプレータイムにとどまっていたため、2戦連続で先発。藤田譲瑠チマがベンチスタートということで、副主将の山本がキャプテンマークを巻くことにもなり、「恥ずかしいプレーはできない」と気を引き締めた。

 ピッチに入ると、「入りのところで『舐められるな』という声掛けが自然と出ていたという。山本自身、「ガツンといっておかないとあいつらになめられる」という意識の下で、球際で厳しいつばぜり合いも見せながら巧みにゲームメーク。今回はフル出場だった。

 中国戦はインサイドハーフだったが、UAE戦ではアンカーの位置でプレー。インサイドハーフの川崎颯太とポジション交換をしながら敵陣をかき乱した。2人はこのチームの立ち上げとなった2年前から何度も同時にピッチに立ってきた間柄。「僕も(川崎)颯太もどっちもできる選手。臨機応変にいいバランスを保っていたのかなと思います」と狙いを説明する。

「韓国に勝ったら2位通過よりは楽な山になると思うので、まずは韓国戦。この先はどんな相手になってもやることは変わらないし、自分たちのサッカーをやっていくだけ」と力強く言った。

(取材・文 矢内由美子)


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Source: サッカー日本代表

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