セットプレーのワンチャンスを決められ、0-1で無念の大会初黒星を喫した韓国戦から一夜明け、U-23日本代表DF大畑歩夢(浦和)が取材陣に対応。「韓国相手に出たいという気持ちはあった。(出たら)球際は強くいかないといけないと思って見ていたし、攻撃のチャンスを増やすことはできたのではと思った」と語り、出番はなくともピッチに立っているイメージで戦況を見つめていた。
韓国戦に出なかった悔しさはあるが、その分コンディションは良く、準々決勝に向けてしっかりと準備できているのは間違いない。
次の相手はホスト国のカタール。「難しい試合になると思う」と言う大畑は「納得のいかないジャッジもあると思うが、そこは冷静にやらないといけない」と心構えを口にした。
教訓となっているのは浦和の一員として出場したAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の試合だ。「ACLの時も自分はそうだったので、そこは集中してやらないといけない」と言うように、アジアの笛にはJリーグと異なる独特の基準があることを体感として知っている。だからこそ、「ジャッジのところやアウェーの雰囲気、相手の強度はACLの方が上だと思う。そこはビビることなくやれると思う」と自信を持っている。
VARによってPKや得点が取り消されたUAE戦では、ジャッジによってリズムを崩されかねないムードの中でも冷静なプレーを続けてMF川崎颯太(京都)のヘディングによるチーム2点目をアシストした。浦和のチームメートである石原広教から「ナイスアシスト」というメッセージが届いたといい、「浦和のファン・サポーターも応援してくれると思うので、しっかりこっちで活躍して日本まで届けられればと思う」と力強い。
連日の練習ではこの世代のエースストライカーであるFW細谷真大(柏)と頻繁にコミュニケーションを取っている姿が目に付く。「彼もゴールを欲しいというところでなかなか取れていない。自分が出たらFWの動き出しを見ているので、自分と一緒に出たらそこを活かしてあげたい」と意気込むように、細谷の特徴や実力を熟知しているという思いが大畑にはある。
「体の強さや、守備でも後ろからセンターバックを(自分の気配を)消しながら追って急に現れてボールを最後に奪いきるところ。ゴールに一番近いところで最後に決めるだけというのを彼はできると思うので、そこに自分がボールを入れると決めてくれると思う。(興梠)慎三さんに似ているというか、自分から間合いをつくっていける選手」とイメージを膨らませている。
出番があればUAE戦から中5日。「絶対に勝たなければいけない」ときっぱりと言って練習場を後にした。
(取材・文 矢内由美子)
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Source: サッカー日本代表
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