[MOM4689日章学園MF山下結叶(1年)_159cmのドリブラーがゴールで悪い流れを断ち切る

日章学園高MF山下結叶(RIP ACE SC出身)は個人技を発揮し、1ゴール
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.4 球蹴男児U-16リーグD1第1節 日章学園高 3-0 九州国際大付高 大津町運動公園陸上競技場]

 前半のうちに2点先取した日章学園高(宮崎)だったが、後半は九州国際大付高(九州)のパワフルな攻撃に手を焼き、自陣まで持ち込まれる時間が長かった。決して楽では流れを断ち切ったのは、大阪からやってきた159cmのドリブラーMF山下結叶(RIP ACE SC出身)だった。

 後半40分に左サイドでボールを持った山下は、冷静に相手の様子を伺いながらスムーズなボール運びで中央に侵入。PAに入ってからも冷静さを失わず、相手DFの動きをしっかり見てキックフェイントでかわすと、落ち着いてゴールの隅に流し込んだ。

 この場面同様、持ち味はドリブル。相手の足や身体の向きを見て、一瞬の隙を逃さず前進していけるのが特徴で、身体が小さい分、相手の懐に潜ってもいける。「自分は背が小さく、左利きという特徴もあるので、右サイドで仕掛けないと存在感が出せない。そこは毎試合意識しています」。言葉通り、右サイドからのカットインが持ち味で、この日も序盤から積極的な仕掛けを披露。前半42分にはFW武藤蒼大が放ったシュートのこぼれた球を狙うなどゴールを目指した。

 後半10分過ぎからは慣れない左サイドに移動。「左でのプレーはやりにくかった」と苦笑いした通り、慣れない位置でのプレーに苦労しながらも、チームの3点目をマークしたが、この日の出来に決して満足はしていない。「もっとやれたと思う。遊び心の溢れるプレーや、チャンスメークがしたかったです」と続けた山下は、以降のリーグ戦でドリブルと共に観客を沸かせるプレーを見せるつもりだ。

 山下は、全国屈指の強豪街クラブでるRIP ACE SCで2年生から出場機会を掴んだ。大阪府内外の強豪チームから誘いを受ける中、宮崎への進学を決意。理由についてこう話す。「(原啓太)監督が人間性について厳しく言ってくれるし、技術面でも上手くなれると思った。ここなら高校を卒業してすぐプロに行けるなと感じた」。加えて、RIP ACE SC時代の1学年先輩であるMF松田恭成(2年)の存在も大きかったという。

 今年のトップチームには、同じ左利きで右サイドを持ち場とするドリブラーのMF南創太(3年)がいるのも山下の成長にとって大きい。「いつも隣のピッチで自主練をしている際や僕がトップチームの練習に行った際にドリブルを見て勉強しています。南君はやっぱり速いので、相手のタイミングを1個外したらするっと仕掛けて行く。そこは真似していきたい」。

 入学してからも高卒でのプロ入りという目標は変わっていない。Jリーグの舞台で活躍し、海外の舞台で活躍する選手になることを夢見ている。そのためには高校年代で早期から活躍が不可欠で、球蹴男児での活躍を皮切りにいち早くAチーム定着を目指す。

(取材・文 森田将義)
Source: 大学高校サッカー

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