[MOM4696]岡山学芸館FW岸昂希(2年)_「めちゃくちゃ得点感覚がある」2年生が今季2度目のハット!

前半9分、岡山学芸館高FW岸昂希が1対1を制し、この日2得点目となるゴール
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.11 高円宮杯プリンスリーグ中国第6節 立正大淞南高 3-5 岡山学芸館高 松江市営補助競技場]

 第6節にして早くも2回目のハットトリック達成だ。岡山学芸館高はFW岸昂希(2年)が前半だけで3得点を挙げ、高原良明監督が「めちゃくちゃ得点感覚がある」と評する持ち味を発揮して勝利に貢献した。

 1点目は立ち上がりの2分、MF岡野錠司(3年)の左CKにヘッドで合わせて先制点。身長166cmながらもジャンプ力と位置取りのうまさで相手DFに競り勝ち、「最近の紅白戦でも今日のような形で決めることがあって、自信がついていた」と語る形で均衡を破った。

 9分にはゴール前のスペースに抜けてGKと1対1になり、「見えていた」という脇の下のコースを右足シュートで抜いて2点目を決めた。3-1で迎えた44分にはエリア内右サイドでパスを受けると、「来たのが分かった」相手DFのタックルを右足の鋭い切り返しで外し、左足で軽く浮かせてチーム4点目。広島皆実高(広島)を3-1で下した第1節に続く3得点の大活躍だった。

 本来のポジションはFWだが、優勝した3月の中国高校新人大会はチーム事情で右サイドバックを務めていた。今年度の岡山学芸館はFW太田修次郎(3年)とFW香西健心(3年)の強力2トップを擁していることもあり、この日も右サイドハーフで先発したが、前半のシュート3本をすべて決める決定力はFWならでは。プリンスリーグでの計6得点は、この日の2得点で計5得点とした香西を抑えて堂々のチーム最多だ。

 地元のハジャスフットボールアカデミー(FA)から岡山学芸館に進み、昨年度は1年生ながら高校選手権の全国大会で登録メンバー入り。1年生でメンバー入りしたのは同じハジャスFA出身のMF万代大和(現2年)と2人だけで、その万代は新チームになって以降、切れ味鋭いドリブル突破と得点力を武器に一躍、注目を集めている。

 岸の持ち味も、高原監督が「万代とは違うタイプで、スピードを生かして縦に行けるし、一瞬の切り返しもできる」と語るドリブル突破で、加えて得点力でも違いを見せた。ハジャスFA時代にサイドハーフとFWでコンビを組んだ同期は、現在もチームメイトであると同時にライバルでもある。この日の万代は控えスタート、後半20分からの途中出場で「そういうときに点を決めて、アピールすることを意識していた」という意気込みを結果につなげた。

 後半途中に右サイドバックに下がったが、サイドハーフの時間帯も含めてクロスが精度を欠いてアシストは記録できず、「クロスが課題。今後も今日のようなポジションチェンジがあると思うので、しっかり修正したい」と今後を見据える。得点も、2回の固め取りを踏まえて「毎試合、取れているわけじゃない。どの試合でも結果を出せるようにしたい」と決意を新たにしていた。

(取材・文 石倉利英) 


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Source: 大学高校サッカー

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