川崎Fの後半AT勝ち越し弾は取り消しに…後半猛攻の柏と勝ち点1を分け合う

川崎Fと柏の一戦は引き分けで終わった
[5.25 J1第16節 川崎F 1-1 柏 U等々力]

 25日、Uvanceとどろきスタジアム by FujitsuでJ1第16節が行われ、川崎フロンターレ柏レイソルが対戦。MF脇坂泰斗のゴールで川崎Fが先制したが、FW木下康介のゴールで柏が追いついて1-1の引き分けで終えた。

 2連敗中の14位川崎Fは7試合ぶりにGKチョン・ソンリョンがゴールマウスに復帰。フィールドプレイヤーは前節・G大阪戦(●1-3)と同じ10人が並び、同試合でゴールを奪いながら前半38分に退いていたDF瀬川祐輔は引き続き右SBに入った。

 3試合連続後半AT弾で公式戦3連勝中の10位柏。ルヴァン杯から中2日の連戦のなか、前節・札幌戦(○2-1)で決勝点を挙げたDFジエゴが累積で出場停止に。左SBにはDF三丸拡が4試合ぶりに起用されたほか、木下が4試合ぶり、MF島村拓弥は3試合ぶりに先発を飾った。[スタメン&布陣]

 最初のチャンスは柏に訪れる。前半4分、右サイドでDF関根大輝がMF白井永地につなげると、白井はクロスを入れる。中央の木下の前でDFジェジエウがカットしたが、こぼれ球をFW細谷真大が左ボレーで狙う。しかしシュートに勢いはなく、GKチョン・ソンリョンの手におさまった。

 同5分にFWマテウス・サヴィオの浮き球のパスから細谷が、同10分には関根の鋭いクロスから木下がそれぞれ合わせようとしたが、シュートを打ち切ることはできなかった。

 立ち上がりは柏にチャンスをつくられていた川崎Fだが、前半17分に立て続けにチャンスをつくる。FW家長昭博が右サイドからクロスを入れると、FWマルシーニョが頭で折り返す。ゴール前の混戦からFWバフェティンビ・ゴミスがシュートを放ったが、DF古賀太陽にブロックされクリアされてしまう。クリアボールを自陣からつないで相手陣内へと入ると、家長の縦パスを受けた脇坂がドリブルでPAに進入してGKとの1対1をつくるも、GK松本健太の好セーブにあってしまう。

 それでも30分、PA内のゴミスに家長から入ったボールをゴミスは脇坂に落とすと、脇坂はMF遠野大弥とのワンツーでペナルティボックス付近まで進入すると、最後は右足でゴールネットを揺らし、川崎Fが先制した。

 両チーム交代なしで入った後半立ち上がり、柏が続けてチャンスをつくる。6分、サヴィオがミドルレンジからシュートを放つと、木下に当たってコースが変わって川崎Fに向かったが、GKチョン・ソンリョンが右足に当ててゴールを許さなかった。さらに8分、MF白井永地のスルーパスから木下が倒れ込みながらシュートを狙うも、またしてもGKチョン・ソンリョンの好セーブに阻まれてしまう。

 迎えた14分、柏はFKの流れからMF戸嶋祥郎が右足でボレーシュート。GKチョン・ソンリョンがさわるもゴールに向かうと、脇坂がカバーに入って体に当ててボールを残したが、最後は木下が押し込んで柏が同点に追いつく。

 1-1となった直後には川崎Fは交代を行い、ゴミスと遠野に代えてFW山田新とMF瀬古樹を送る。25分にも交代を行い、マルシーニョと瀬川に代えてMF山内日向汰とDFファン・ウェルメスケルケン・際を投入。最後の交代枠では脇坂を下げてFWエリソンをピッチへ。

 柏の最初の交代は27分、島村を下げてFW鵜木郁哉を起用し、35分には木下と白井に代わってFW武藤雄樹とMF土屋巧を投入、終了間際には戸嶋と関根に代えてMF熊澤和希とDF川口尚紀を入れてすべての交代枠を使い切った。

 後半終盤は互いにミスが目立ってチャンスをつくれない時間が続く。それでも後半アディショナルタイム1分、川崎Fは敵陣でのFKからジェジエウがヘディングでネットを揺らす。しかし、VARが介入して判定は変更、ゴールは取り消された。GK松本はジェジエウとの接触があり、脳しんとうの疑いでGK守田達弥と交代となった。

 試合はそのまま1-1で終了。川崎Fは3試合ぶりの勝ち点を獲得、柏は4戦負けなしとした。
 
(取材・文 奥山典幸)


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