日本ツアーで来日中のソシエダが29日、国立競技場で東京ヴェルディとの国際親善試合を開催する。28日には千葉県内で前日練習を行い、MF久保建英が報道陣の取材に対応。4万人以上の来場が見込まれる中、「いつもどおりのサッカーをできれば、みんな喜んでくれるんじゃないかと思う」と意気込みを語った。
久保は今季、ソシエダでラ・リーガ30試合、UEFAチャンピオンズリーグ8試合、コパ・デル・レイ3試合に出場。太ももに負傷を抱えながらも、日本代表として出場したアジア杯を挟んだ難しいシーズンを戦い抜いた。
シーズン終盤戦は負傷やローテーションの影響もあり、ベンチスタートに回る試合も続いたが、「今は全く問題ない」と久保。前日練習でも約1時間にわたるメニューをこなした後、小学生とのサッカー教室にも献身的に取り組んでおり、25日のラ・リーガ最終節アトレティコ・マドリー戦でフル出場したばかりとはいえ、東京V戦でも十分なプレータイムを与えられそうだ。
久保は幼少期、川崎フロンターレのアカデミー加入前に東京Vのスクールに在籍。「スクールにいたけど僕も覚えていないくらい昔の話。あまり覚えていない」と苦笑いを浮かべるが、古巣にあたるクラブとの再会となる。
久保が考える東京V戦の見どころは、ソシエダが表現するサッカースタイルだ。「個人でどんなプレーを見せたいと言うのはこの試合では思っていなくて、チームとしてボールを保持して試合を支配していくスタイルで、いつもどおりのサッカーをできればみんな喜んでくれるんじゃないかと思う」と意気込む。
今回はEURO2024に臨むスペイン代表候補メンバーであるGKアレックス・レミロ、DFロビン・ル・ノルマン、MFマルティン・スビメンディ、MFミケル・メリノ、FWミケル・オヤルサバルと負傷中のDFイゴール・スベルディアが帯同していないが、主力のMFブライス・メンデス、MFアンデル・バレネチェア、DFアマリ・トラオレは来日を果たした。
また今季出場時間を大きく伸ばしたMFアルセン・ザハリャンの他、アカデミー出身のMFベニャト・トゥリエンテス、MFパブロ・マリンらも出場が見込まれており、クラブのスタイルは十分に表現されそうだ。久保は次のように語った。
「よく代表でも僕たちのサッカーとか言ったりしますけど、普段から僕らの試合を見ている人には分かる僕らのサッカースタイルがある。それを生で見られるいい機会だと思う。たぶん4万人くらい入るという話も聞いているし、特にビルドアップの部分だったり、真ん中の選手がキーになるサッカーなので、今回は怪我やEUROで来られていない選手もいるけど、彼らの代わりになる選手も実力的には申し分ない選手ばかり。特に真ん中の選手のプレーに注目してもらいたいです」(久保)
またUEFAヨーロッパリーグ(EL)出場権がかかる終盤のベティス戦でラ・リーガデビューを果たした世代別スペイン代表の18歳のDFジョン・マルティン、久保が現地メディアで注目選手として名前を挙げていたDFウルコ・ゴンサレス・デ・サラテらソシエダB所属のホープも来日。久保は「普段練習で一緒にプレーしていて、彼らのポテンシャルやレベルの高さをわかっているので僕も楽しみですね」と期待していた。
(取材・文 竹内達也)
Source: サッカー日本代表
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