久保建英の五輪不参加にソシエダ指揮官「クラブにとってはすごくありがたいこと」連戦疲労に配慮

ソシエダのイマノル・アルグアシル監督
 日本ツアーで来日中のソシエダを率いるイマノル・アルグアシル監督が28日、千葉県内で報道陣の取材に応じ、MF久保建英のパリ五輪不参加に言及した。指揮官は久保の五輪不参加に自身の意向が関係しているかと問われ、「違う。クラブの意向だ」と立場を示しつつも、来季のプレシーズンへの影響については前向きな見通しを示した。

 久保は今季、自身初のUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)全8試合を含め、ソシエダでの公式戦41試合に出場。また日本代表としても昨年9月以降、アジア杯全5試合を含めた9試合に出場していたため、公式戦試合数は50に達しており、指揮官は疲労を懸念していたようだ。

 イマノル監督はこの日、久保の五輪不参加について「クラブにとってはすごくありがたいことで、いい影響があると思う」と発言。「シーズン通して激しい試合が続き、疲労が溜まっていたので、今回休みをいただけるのはクラブにも良い影響がある。彼はひたむきで、代表に選ばれた後であっても、こっちに戻ってきてプレーしており、休みを必要としない心構えがあるので疲労は懸念していた。五輪不参加が決まったことで、クラブとしても休みを与えられるので、良いプレシーズンを迎えられると思う」と前向きに語った。

 イマノル監督によると、今季終盤戦で久保がベンチスタートの試合が続いていたのも疲労を懸念した起用だったという。久保自身は終盤の自身の状態について「そういう試合(コンディション不良による欠場試合)もあったけど、コンディションがいい(中で欠場した)試合もあった。ローテーションもあるので僕がどうこう言う問題ではない」と述べたが、指揮官は次のように話した。

「シーズン通して出られたり、出られないことも最後はあったが、そもそもシーズンは長いものだ。シーズン序盤は素晴らしいプレーをしていたし、チームとしての成績にも彼のプレーが良い影響を与えていた。ただシーズンは長いので日本代表でプレーしていたこともあったし、チャンピオンズリーグもあったため、彼の疲労度も(終盤の起用に)影響したと思う」

 その上でイマノル監督は「ただ、シーズンを通しての彼のプレーにはすごく満足している。チームにすごく良い影響を与えていた」と総括。「また彼のチームへの貢献はプレーのみならず、日本代表でプレーした直後、疲労があるにもかかわらずこっちに戻ってきてプレーしてくれた。彼のそうしたひたむきさもチームに素晴らしい影響を与えていたし、そういったところも評価ができる」と連戦の中で久保が見せた振る舞いにも称賛の言葉を送った。

(取材・文 竹内達也)


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Source: 海外サッカー

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