宮崎・三股中から”ライバル”と別の道へ進み、柱へ。守備能力の高さ発揮する長崎総科大附CB角田碧斗が決勝でも無失点誓う

長崎総合科学大附高CB角田碧斗(3年=三股町立三股中出身)は印象的なプレーで無失点勝利
[6.6 インターハイ長崎県予選準決勝 長崎総合科学大附高 4-0 佐世保実高 長崎県立百花台公園 サッカー場]

 長崎総合科学大附高はCB角田碧斗(3年=三股町立三股中出身)が印象的な動きを見せた。身長は180cm弱だが、「ヘディングが自分の得意なプレーでもあるし、そこで負けたらいけない」と跳躍力を活かした高打点ヘッド。また、読み、動き出しの速さによって2年生エースFW横田翔栄を中心とした佐世保実高の攻撃を封じて見せた。

 横田は前線でスピード、身のこなしの上手さを見せるなど長崎総科大附相手に健闘。だが、「(横田は)足が速いっていうのは分かってたんで。ミーティングでも言われていたんで、まず裏の警戒をしっかりして。で、後ろ向きが弱いって聞いてたんで、なるべく後ろ向きをさせるようにやっていました」と角田。抜け出してくる相手エースをほぼ完璧にストップするなど守備能力の高さを見せつけた。

 定方敏和監督は、角田について「今までムラがあったんですよね。だけど、もうだいぶそれがなくなって落ち着いてきたので、彼の成長はデカいです。私生活とかもキチッと率先して仕事するようになったし、目つきが変わってきました。あの成長が一番デカいですね」と変化と成長を認める。

 DFラインの要として躍動中の角田は、宮崎県の三股町立三股中出身だ。当時はボランチで九州3位。同級生には昨年のU-17ワールドカップで4得点と躍動し、国内外のプロクラブが注目する日章学園高FW高岡伶颯(3年)がいた。

「中学校の頃から“ライバル”」という存在は、今や高校年代の主役候補。「高岡が代表とかとかで結果残してるじゃないですか。負けたくないっていう気持ちがあるんで、そこで今、刺激はもらってます」という。

 当時は角田のパスから高岡が決めるのが得点パターンの一つ。高岡が地元・宮崎の強豪・日章学園に進んだのに対し、角田は中学の先輩で長崎総科大附で活躍していたFW西岡紫音(現流通経済大)の存在や「私生活の部分でも成長したいっていうものもあった」という理由で県外へ出た。

 そして、強豪校の中心選手へ成長。今年、プリンスリーグ九州1部で日章学園と対戦した際には高岡に1点を決められるなど0-3で敗れたが、スピードではあまりやられず、空中戦では上回ることができたという。高卒でのプロ入り濃厚の高岡に対し、自分は大学を経てより進化してプロ、代表を目指していく考えだ。

 日章学園はインターハイ出場を決めており、7日の国見高との決勝で勝てば、“ライバル”と全国大会で対戦する可能性も。強力攻撃陣を擁する国見を無得点に抑える自信が「あります」と言い切る角田が、長崎総科大附を支え、全国出場を果たす。

(取材・文 吉田太郎)


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Source: 大学高校サッカー

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