WEリーグMVP&得点女王としてパリ五輪へ…その活躍の裏には先輩の助言!? 清家貴子「無理でしょ(笑)と思っていた」

笑顔で会見に臨んだMF清家貴子
 度重なる大怪我を乗り越えて――。2023-24シーズンのWEリーグMVP、得点女王(20得点)に輝いた三菱重工浦和レッズレディースMF清家貴子が自身初となるオリンピックに挑む。

 14日、パリ五輪に臨む日本女子代表(なでしこジャパン)のメンバー18人が発表され、池田太監督の口から9番目に清家の名前が呼ばれた。浦和は同日に東京都内で記者会見を実施。登壇した清家の顔からは喜びと安堵の様子が見受けられた。

 現在27歳の清家は19年になでしこジャパンに初招集されると、そこから順当に選ばれるも、20年12月に左膝前十字靭帯損傷で手術。長期離脱を余儀なくされ、新型コロナウイルス感染症の影響で21年にずれ込んだ東京五輪のメンバーから落選していた。

 当時を振り返った清家は「東京五輪のときはリハビリ中だったので、そっちに集中していたし、やはり悔しさというものも少なからずあったので、試合はあまり見ていなかった」。そこからの2年は自身のパフォーマンスに満足のいかない日々を過ごしたという。

 それでも池田監督のもと22年になでしこジャパンに復帰すると、攻撃の切り札として存在感を発揮。昨年には女子W杯のメンバーに初選出され、そして今回再び世界への挑戦権を掴んだ。

「今は、自分自身のサッカー人生の中でも良いコンディションでサッカーを続けられているので、そこがまず本当に嬉しいし、こういうタイミングでW杯、五輪が開催され、メンバーに選ばれてプレーできるというのは運が良い。周りの人に感謝したいと思う」

 清家はその感謝を伝えたい人として1番に家族を挙げると、さらに、今季の活躍には2人の先輩の助言があったことも明かす。今夏での海外挑戦を表明している清家だが、実は昨夏のタイミングで海を渡ろうとしていたようだ。

「猶本光選手(30)と安藤梢選手(41)には感謝を伝えたい。去年のこのタイミングで海外移籍をしようと考えていたけど、それを(2人に)相談したら、浦和でもっと学べることがあるんじゃないかと言われ、WEリーグで活躍して、MVP、得点王になれば、五輪メンバーに選出される可能性は高いと言ってもらえた」

「その時は、得点王やMVPは無理でしょ(笑)と思っていたが、終わってみればすべて言う通りになったし、自分は18歳の頃から2人にお世話になっているし、本当にいろいろなアドバイス、言葉をくれてここまで成長できたと思う。本当に感謝している」

 先輩たちの後押しもあり、清家はWEリーグのMVP、得点女王としてこの夏パリ五輪へ。「去年のW杯をベスト8で敗退したときから、この悔しさを世界の舞台で晴らしたいと思ってWEリーグを戦ってきたので、その舞台で戦う権利を得られたことが本当に嬉しいし、すごくワクワクしている」。目を輝かせて金メダル獲得を誓った。

(取材・文 成田敏彬)


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Source: サッカー日本代表

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