[6.15 関東大学L1部第9節 駒澤大 1-0 関東学院大 味フィ西]
昨夏の超猛暑試合で対戦した2人は大学生になった今季、同じ駒澤大の一員となった。DF池田健将(1年=鹿島ユース)は同期について「だいぶ仲が良い」と話すと、MF依田功太(1年=大宮U18)は当時の対戦についてイジられていることを明かした。
池田と依田は昨年の7月に第47回日本クラブユースサッカー選手権(U-18)に出場した。決勝トーナメント1回戦で対戦すると、揃って途中出場となった一戦は2-0で鹿島ユースに軍配が上がった。この試合から9か月、両者は高校を卒業すると駒澤大に入学。依田は池田について「俺らは負けたのでイジられたりとかあった(笑)」と話せば池田も「ずっとではないけど言ってる(笑)」と口にし、親しい関係性を示した。
また、大宮U18と鹿島ユースの試合は気温の面でも印象的だった。群馬県前橋市での一戦は午前8時45分のキックオフにもかかわらず、39.7℃と記録される過酷な環境の中で行われた。この大会では44.0℃で実施された試合もあり、日本クラブユースサッカー連盟(JCY)は今年度から全試合を午後5時以降とし分散開催にするなど、対応措置を講じることになった。
ただ池田によれば、大宮U18戦よりもこの日行った関東学院大戦の方が体力的に厳しかったという。たしかに34.8℃と高い気温ではあるが、昨夏の試合よりは5℃近く低い。それでもキツさを感じた理由は「強度」。「大学生と高校生で全然違う」と話し、大学サッカーの高いレベルを体感しているようだ。
そういった強度の高い試合は今後、連戦として訪れる。駒澤大は総理大臣杯の出場権をかけたアミノバイタルカップを19日から戦い、勝ち進めば12日間で5試合を行う。
依田は「暑い試合は簡単なミスで集中が切れちゃったり、チーム全体で雰囲気も悪くなっちゃったりする」と特有の難しさを話しつつ、「いつも練習でたくさん走っているのであまり心配していない」と日常の積み重ねがあることを強調した。池田も「暑いとかあるけどそんなことは言ってられない」と語気を強め、「そのときの全力を出せるように」と水分補給などの基本的な対策の重要性を示しながら外的要因ではなく自らに目を向けた。
その上で2人は「正直自分の中ではあまり上手くいっていない」(池田)、「チームを救うプレーや勝たせるプレーができていない」(依田)と唇を噛む。連戦はチームの総力が試されることになる。互いに出場機会の獲得を目標とせず、1年生から勝利に貢献する活躍ができるよう意気込んだ。
(取材・文 加藤直岐)
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Source: 大学高校サッカー
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