トップチームの敗戦を見た静岡学園Ⅱの選手たちがプリンス東海で奮起。四中工に3-1で勝利

静岡学園高Ⅱが2試合ぶりの勝利
[6.30 プリンスリーグ東海第7節 静岡学園高Ⅱ 3-1 四日市中央工高 時之栖スポーツセンター 時之栖Aグラウンド]

 高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ 2024 東海は6月30日に第7節2日目を行い、静岡学園高Ⅱ(静岡)が四日市中央工高(三重)に3-1で快勝。4位へ順位を上げている。

 この日、同会場での第1試合で静岡学園のトップチームが大津高(熊本)とのプレミアリーグWEST第10節で1-8と大敗。その姿を目の前で見て「自分たちは勝たなきゃいけない試合だった。そういうところでも気合が入っていた」(MF原星也、3年)という静岡学園Ⅱが序盤から主導権を握った。

 左SB藤本虎之介(3年)は、「しっかりみんなでボールを大事にしながら前に持っていったり。みんなイージーミスとかも少なかったと思います」と振り返る。その静岡学園Ⅱは前半12分、縦パスのこぼれに反応したMF阿部雄大(3年)が左足シュートを右隅へ決めて先制する。さらにCB國領英夢(3年)の右足FKなどで相手ゴールを脅かすと19分、左CKのこぼれをCB吉田俐軌(2年)が豪快に蹴り込んで2-0と突き放した。

前半12分、静岡学園MF阿部雄大が先制ゴール

 その後も國領の配球から原がスピードを活かした仕掛けでチャンスを作り、テクニカルなMF山田悠太(2年)や前線で身体を張るFW上田悠世(2年)が特長を発揮していた。

 また、本来のボランチではなく左SBでの先発だった藤本は、「全然慣れてなくて、守備の対応とか難しい部分もあったんですけど。やっぱり攻撃面で怖がらずにボール受ける部分は自分の特長でもあるのでそれはSBでもしっかり出せました」。対する四中工も前半38分、GK西口友愛(3年)の素晴らしいフィードから右サイドを攻略し、MF小久保圭皓主将(3年)が決定的なヘッド。だが、静岡学園ⅡのGK瀧優斗(2年)がファインセーブで立ちはだかった。

四中工GK西口友愛は好守に加え、素晴らしいフィードも披露
四中工はMF小久保圭皓主将のヘッドなどでゴールに迫った

 後半は一転、四中工がペースを握る。CB牧野蹴斗(2年)やGK西口らの安定した守りを支えに反撃。奪ったボールを最前線のFW増田莉久(2年)が収め、正確にサイドへ展開する。そこからMF工藤悠眞(2年)の仕掛けなど鋭いサイド攻撃。だが、静岡学園Ⅱは20分に追加点を奪う。左サイドの原が一気に縦へ持ち上がり、ラストパスを山田がゴールへ押し込んだ。

 四中工は3点ビハインドとなったものの、サイド攻撃でシュートシーンを創出。39分にはMF 若松音冬(3年)の右クロスを小久保が右足ダイレクトで合わせる。だが、静岡学園ⅡのGK瀧が再びファインセーブ。得点を許さず、逆に交代出場FW佐々木雄基(2年)の中央突破から4点目のチャンスを作った。

静岡学園の2年生GK瀧優斗は好守で勝利に貢献

 それでも、最後まで前に出た四中工が1点をもぎ取る。後半45+4分、交代出場のMF住田大晴(3年)がミドルレンジから右足シュートを右隅に突き刺して意地の1点。敗れたものの、次に繋がる1点だった。

 静岡学園の指揮を執った北川慶コーチは、「(まだまだ自分に)自信のある選手があまりいない」と指摘。力不足な点や甘さを改善することを求め、「インターハイメンバー入り目指して頑張って欲しい」と期待した。

静岡学園左SB藤本虎之介は攻撃面など特長を発揮。守備強度も武器にインハイメンバー入りへのアピールを狙う

 藤本は「前半からの良さをもっと後半でもしっかりと出していきたいなと思っています」と反省し、「トップチームとの差はまだまだあると思うんで。日頃の練習から、トップチーム目指してやっていきたい。インターハイのメンバーもまだ決まってない。そこを目指したいですし、プレミア(リーグ)でもやっていけるような強度やもっと伸ばせる部分がたくさんある。プリンスでしっかり結果を残して、監督の(川口)修さんにもしっかり評価されるようにしたい」と力を込めた。日常のトレーニングからより技術力や強度を高め、チャンスを掴む。

(取材・文 吉田太郎)


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Source: 大学高校サッカー

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