[7.23 NBL in堺ユースフェス 三田学園高 4-0 大成高 J-GREEN堺]
「やっぱり、失点した後のFWの存在感があったら勝てたと思います」。「決め切るっていう能力が、高校の高いレベルのFWよりも低いっていう現状があるので、そこをやっぱり改善できないといけない」
大成高(東京)のFW伊藤雄淳(3年=FRIENDLY出身)は関東高校大会で初戦から2試合連続2ゴール。決勝でも2ゴールを演出して初の関東制覇へ導いた。だが、インターハイ予選は初戦敗退。その敗戦を自分の責任だと捉えていた。
伊藤はFRIENDLY(東京)時代、先発に定着することができていなかったという。「悔しい思いした分、『高校でやってやろう』っていう気持ちはあった」と新興勢力の大成へ進学。フィジカル能力の高さを武器に、現在はエース格として強豪大学からも注目される存在になった。だが、「やっぱりトップレベルの選手と戦うってなったら、まだまだ足りない部分があるんで、まだ全然って感じです」と首を振る。
この日は「ニューバランスリーグ(NBL) in堺ユースサッカーフェスティバル(2024)」で兵庫の強豪、三田学園高と対戦。FW坂本青輝(3年)とともに強力2トップで攻撃の起点となり、スピードを活かしてサイド、ゴール前への抜け出しを狙った。
チームは前半半ば以降、ボールを保持しながら主導権を握る戦い。だが、伊藤はゴール前で上手くボールを引き出せなかったことを悔しがる。「中盤がここ(自分のところへ)出さずにサイドつけるとかの状況にならないように、自分が『もう、ここでしょ』っていうところにしっかりランニングできればいいボールが入ってくるだろうし、まだ自分はできてないところがある」と反省。自分の動きの質をより高めること、そして影響力のある選手になることを誓っていた。
「自分自身がチームにとって大きな存在にならないと、やっぱり周りもついてこないですし、どれだけ影響力を持てる選手になれるかっていうのがやっぱり重要になってくるのかなって思うので。やっぱりサッカーはいいFWがいれば、点を取れば勝てるスポーツなので。いくら失点しても、自分自身が点にいっぱい絡めれば、勝てるので、自分自身がキーになるのかなって思っている。(強みの)フィジカルも活かしながら、どの能力も上げられれば。これから一つ一つの練習からもそうですし、しっかり自主練を見つめ直してやっていければいい」
今年は主将のCB小池汐生(3年)や右SB高倉崇太(3年)、伊藤をはじめ、攻守に力のある選手が多い。また、豊島裕介監督が「流れを変えることができる」というFW生駒大雅(1年)やMF小野藍大(3年)、MF榎本凱(3年)らが台頭。意見を言い合える仲間たちと課題を改善し、選手権での躍進に結びつける。
「みんなの目標である、選手権に、全国に出るっていう気持ちもありますし、自分自身では全国で活躍して、高校選抜選ばれてとか、そういう野望はあるんで、一丸となって頑張っていきたい」。目標のFW上田綺世やFW鈴木優磨のように何でもできて、存在感、影響力もあるFWになること。伊藤は貪欲に自身とチームを成長させて、目標を達成する。
(取材・文 吉田太郎)
Source: 大学高校サッカー
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