[MOM4813]U-17日本代表FW中積爲(G大阪ユース、2年)_「この世代でナンバーワンのFWになる」。“優勝決定戦”で2発!

前半3分、U-17日本代表FW中積爲(G大阪ユース、2年)が先制ヘッド
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.11 Balcom BMW CUP第3節 U-17日本代表 3-1 ウズベキスタン代表U-17 サンフレッチェビレッジ広島第一球技場]

 2007年生まれ世代のナンバーワンFWの座を狙うストライカーが、“優勝決定戦”で2得点を叩き出した。U-17日本代表FW中積爲(G大阪ユース、2年)は前半3分、右SB小澤有悟(磐田U-18)の右クロスに対し、ニアへ。「小澤有悟君が中を見てクロス上げる準備できたんで、もうニアに走ろうと思って走り出したら、有悟君がいいボールが上がったんで、もう頭で合わせるだけでした」。相手GKがニア寄りにいることを確認し、頭でファーへ流し込んだ。

 待望のBalcom BMW CUP初ゴールを決めた中積はさらに24分、MF福田武玖(徳島ユース)のインターセプトから得意の左足で2点目のゴール。「福田君が守備したボールがこぼれてきて、そのままもうあとは決め切るだけでした。(ウズベキスタンの)GKがデカいってことで、その分、下が弱いっていうのは分かっていたんで、下に打ったら入るかなと思って振りました」。GKの足下を射抜く一撃。ここまで2試合無得点の悔しさを晴らした。

前半24分、FW中積爲(G大阪ユース)が左足で2点目のゴール

「なかなか点に絡めなくて悔しい思いはあったんで。で、最終節、スタメンっていうことで、『絶対、点を取らないといけない』『点を取る』っていう強い気持ちを持って臨みました」

 後半12分までプレーした中積はハットトリックこそ逃したものの、スペースへの抜け出しやゴール前の崩しにも係わってチャンスメーク。前半28分にはDFを背負いながらのパスで3点目も演出した。1トップとして躍動。チームの勝利と4連覇に貢献した。

 広島ユース戦、広島県高校選抜戦といずれもシャドーのポジションで交代出場。守備のタスクを意識してプレーした一方、なかなか攻撃に係わることができず、広島ユース戦では抜け出しから決定的な右足シュートを放つもGKに止められていた。

 だが、この日は本職のFWとしてのプレーし、2得点。「(FWとしては)やっぱり誰にも負けたくないですし、この世代でナンバーワンのFWになるっていうのは自分の目標でもありますし。誰にも負けないっていう気持ちを強く持って、これからもやっていきたいと思います」。もちろん、上のステージで活躍するためには、ポジション関係なく結果が必要なことを理解しているが、大会最終戦でFWとしての意地を見せた。

 中積は昨年、大阪府選抜の一員として出場した国体少年男子の部で得点王。G大阪ユースの町中大輔監督からポジショニングやボールを受ける意識を求められて改善し、また「2年生になって、自分がチームを勝たせなきゃいけないっていう部分で、やっぱりそこの部分も強くなったのかなって思います」と頷く。

 今夏の日本クラブユース選手権大会(U-18)では、チームメートの2年生FW久永虎次郎が初戦から連発する中、焦りもあってなかなか良いプレーができなかったという。それでも、「決勝前にメンタル講習を受けてその効果もあったと思います」と決勝で初ゴールとなる先制点。チームの同大会2連覇に貢献し、U-17日本代表でも最終戦の活躍で次に繋げた。

 U-17年代にはともに早生まれで昨年のU-17ワールドカップを経験したFW高岡伶颯(日章学園高)やFW徳田誉(鹿島ユース)、また今年のJ2で5得点のFW神代慶人(熊本)といった実力派のストライカーたちがいる。「自分は点を取る部分に関しては負けてないのかなって思うんで、しっかりその左足とかいう点は自信を持ってやっていきたいと思います。(G大阪ユースでも)自分がチームを勝たせて、もっともっと質を上げて頑張っていきたいと思います」。より質を高めてライバルたち以上の結果を残すこと。将来の飛躍へ向け、まずは世代で一番のFWになる。

(取材・文 吉田太郎)
Source: サッカー日本代表

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