[関東]バー直撃を修正、エースFW内野航太郎がダービーV弾!!「すごく成長を渇望している」04世代で筑波大牽引へ

FW内野航太郎(2年=横浜FMユース)
[8.10 関東大学L1部 筑波大 3-2 流通経済大 筑波大G]

 エースが点の取り合いとなったダービーに決着をつけた。筑波大のFW内野航太郎(2年=横浜FMユース)が値千金の逆転弾。「すごく成長を渇望している」という同期とともに、チームを引っ張っていく意欲を示した。

 筑波大は流通経済大との茨城ダービーで先制するも、後半に2失点を喫して逆転される。それでも内野と同期のFW小林俊瑛(2年=大津高)が後半39分に同点弾を決めると同42分、内野がMF田村蒼生(4年=柏U-18)のクロスを頭で合わせてゴールネットを揺らした。

 内野は後半19分にも似た形でチャンスを迎えていた。右サイドからDF池谷銀姿郎(2年=横浜FCユース)が送ったクロスをフリーで合わせたが、クロスバーに直撃。決定機を逃す形となっていた。試合後、内野はこの場面を「ボールに対して静止しちゃってうまく力を伝えられなかった」と分析する。

 これを踏まえて「ちゃんと修正できて、自分のパワーを持った状態でヘディングできた」。練習から良い関係性を築けているという田村のクロスに飛び込み、勝利をもたらす得点を奪った。最終盤での決勝点に「ほっとした」という内野だが、その上で池谷にアシストをつけられなかった悔しさも示し、ストライカーの一面を見せた。

 この得点で内野は出場10試合で7点目となった。昨季は新人賞を獲得し、今年の始めにはU-23日本代表としてパリオリンピック予選にも参戦。内野自身も「相応の立ち振る舞いをピッチ内外ともにしなければいけない」と注目度が高まっていることを自覚しているが、「決めてほしいとみんなが思っているところで点を取り切ることができている」と成長も実感している。

 そういった成長を積み重ねられる背景には、同期の存在も大きいようだ。流通経済大戦では内野を含めて4人が先発入り。ベンチにも4人の同期が入り、20人の登録メンバーは2年生が最も多くを占める形となった。「俺らの学年が蹴球部を引っ張っていくんだぞという思いでやっている」と内野。「強い気持ちと高い基準がある」(DF小川遼也)、「同期の中でも刺激し合える」(小林)と2年生それぞれが切磋琢磨できていることを語る。内野は「みんながすごく成長に渇望しているし、飢えている」と同期の熱意を伝え、刺激を与え合う日々の充実ぶりを示した。

 また、この試合ではともに前線でプレーする小林に嬉しい大学リーグ初ゴールが生まれた。内野が「俊瑛に凄く助けてもらえた」と話せば、小林は「最後の3点目は内野に持っていかれた(笑)」と笑顔を見せる。厚い友情と熱い闘志を持つ“04世代”は鍛錬を積み、チームの核となる存在を目指していく。

(取材・文 加藤直岐)


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Source: 大学高校サッカー

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