[SBSカップ・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.23 SBS杯 静岡ユース0-0(PK3-5)U-18日本代表 愛鷹]
SBSカップ参戦中のU-18日本代表は、18人中17人が2006年、2007年生まれの高校生年代。その中、静岡ユース(静岡県選抜)戦は、2006年早生まれで唯一の高卒Jリーガー、GK上林大誠(山形)が好守でU-18日本代表を救った。
後半20分、U-18日本代表は左サイドを突破され、静岡ユースMF矢田龍之介(清水ユース)にPAからニア上のコースへ決定的なシュートを打たれた。だが、上林がブラインドの位置から飛んできた一撃に反応。「(ファーへ飛んだら)味方が戻ってきてくれてることを信じて。自分の方向(ニア)はしっかり守るっていうところは意識してできたと思います」。ビッグセーブでU-17日本代表時代のチームメート、矢田を悔しがらせた。
さらに上林は相手の抜け出しからのシュートや、カットインからのドリブルシュートに反応して好セーブ。「あっちに流れを持ってかれたところもありましたけど、守備陣がやられなければ負けることはないので、そこは絶対後ろで集中しなきゃいけないなと思いましたし、勝つために自分が後半3つかな、止めれたっていうのは、チームのためにまずプレーできたことで、今日の勝ちに繋がったかなと思います」と胸を張った。
80分間を無失点で終え、自身の代表活動で初めてというPK戦へ。仲間が決めてくれること、自分が止めることを信じて臨むと、静岡ユース4人目のシュートがポストを弾く。「自分が止めたっていう形ではないですけど。プレッシャーを掛けれたのかなと思っています」という上林は、その後勝利が決まると、歓喜の中心になった。
Jリーガーとしてのプライドを持って今回のSBSカップに臨んでいる。「ピッチ入ったら関係ないと言われるかもしれないですけど、やっぱりそこはちょっとプライドがあります。(高校生Jリーガーも参戦している中、)一人のプロ選手として、やっぱりチームを引っ張っていかないといけないし、負けは許されないと思った。(プレッシャーに)打ち勝っていかないといけないと思うので、まずそこで一つ結果が出たっていうのは良かった」。役割を果たせたことを素直に喜んだ。
この日は、相手の迫力のあるハイプレスも受ける中、判断良く長短のキック。「ピッチのコンディションまで考えれば良かった」と課題も口にしたが、“守るところは守る”を全うして無失点で終えたことに自身の成長を実感していた。
昨年、U-17ワールドカップやU17アジアカップをともに戦ったGK後藤亘(FC東京U-18)、GKピサノアレックス幸冬堀尾(名古屋)、GK荒木琉偉(G大阪ユース)はU-19日本代表へ個人昇格。「悔しい思いもありましたけど、自分の成長に目を向けてやれた」ことで結果を残した。だが、慢心はない。25日の最終日まで成長を続け、今後の飛躍に結びつける。
(取材・文 吉田太郎)
Source: サッカー日本代表
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