[8.25 SBS杯 静岡ユース 1-0 U-18韓国代表 エコパ]
静岡ユースが2年連続でU-18韓国代表撃破! 25日、「2024 SBSカップ国際ユースサッカー」(静岡)最終戦で地元の静岡ユース(静岡県選抜)とU-18韓国代表が対戦。静岡ユースがMF加藤佑基(静岡学園高)の決勝点によって1-0で勝ち、4チーム中3位で大会を終えた。
静岡の先発はGKが飯田恵然(磐田U-18)で、右SB渥美慶大(磐田U-18)、CB窪田佑介(浜松開誠館高)、CB岩田琉唯(静岡学園高)、左SB後藤翔吾(磐田U-18)の4バック。中盤は森力介(磐田U-18)と矢田龍之介(清水ユース)のダブルボランチでトップ下が主将の川合徳孟(磐田U-18)、右SH湯山大輔(藤枝東高)、左SH加藤、1トップを山本将太(磐田U-18)が務めた。
静岡はU-18アルゼンチン代表との初戦が0-1、U-18日本代表との第2戦は0-0(PK3-5)とここまで健闘しているものの2連敗。内藤康貴監督(浜名高)が、「今までやってきた静岡らしいサッカーをとにかく出そう、課題をしっかり修正しながら臨もうということで、チーム一丸になって頑張りました」という最終戦で、昨年の3-1に続いて2年連続の韓国撃破を果たした。
前半、互いにポゼッションしながら前進。静岡は矢田、森、川合を軸とした距離感の短いパスワークで韓国ゴールを目指す。前半4分、左サイドでインターセプトした加藤がカットインから右足シュート。11分には、敵陣左サイドで森と後藤が切り替え速くボールを奪い返す。ここから川合が一気に縦へ持ち込んでクロス。これを湯山が右足ダイレクトで合わせるが、シュートは韓国DFにブロックされた。
韓国は15分、左クロスのこぼれを交代出場MFファン・ウンチョン(新平高)が右足で狙うも、静岡GK飯田が処理。静岡は180cmCB窪田が相手の187cmFWキム・ボマン(蔚山HD FC U-18)によく対応し、コンビを組んだ岩田が的確なカバーリングを続ける。
24分には、渥美のインターセプトから窪田がグラウンダーの縦パス。ここから川合、山本と繋いで速攻へ持ち込んだ。さらに左の後藤の突破からゴール前のシーンを作り出すと、30分には矢田のインターセプトから川合が中央突破にチャレンジ。韓国も速攻を繰り出し、MFチェ・インソ(浦項スティラーズU-18)のドリブルシュートのこぼれにキム・ボマンが飛び込む。だが、静岡GK飯田が身体を投げ出してゴールを死守した。
静岡は、32分にも後藤の突破からゴール正面でボールを受けた山本が反転。右足シュートを放つが、枠を捉えることができない。それでも、前半40+1分、静岡が待望の今大会初得点を挙げる。左CKの流れから左サイドの川合がこぼれ球を回収して縦へ切れ込む。ニアの湯山が潰れ、中央の加藤がトラップ。そして、DFの股間を通す形で右足シュートを左隅に決めた。
韓国のソン・スンジュン監督が「チームのフィロソフィー(理念)、そういったものを感じました。速いパスのスピード、すべての選手においてレベルの高い、そういう風に感じました」と評した静岡が、前半を1-0で折り返した。
静岡は後半開始から渥美と加藤、湯山を右SB小澤有悟(磐田U-18)、左SH小竹知恩(清水ユース)、右SH山崎絢心(富士市立高)へスイッチ。4分には負傷した森とMF堀川隼(静岡学園高)を入れ替える。5分、静岡は左サイドの小竹がDFと入れ替わると、一気にゴールへ迫って左足シュート。静岡は、15分にも飯田のキックで山本が右サイドを抜け出してパスを繋ぎ、矢田が右足ミドルを打ち込む。
激しい雨の中、一進一退の攻防となった。韓国は7分、9分とサイドを抜け出し、ゴール前を横切るようなクロス。また、スルーパスから交代出場FWキム・ミンゾン(FCソウル U-18)が右足を振り抜くシーンもあった。前からボールを奪いに行って鋭い攻撃。だが、静岡は岩田、窪田の両CBや右SB小澤、左SB後藤が最後まで相手寄せ続けて精度を狂わせ、またシュートブロックしていた。
静岡は25分に山本をMF土居佑至(清水ユース)と交代。後半半ばからさらに雨脚が強まっていたが、静岡は交代出場の堀川、土肥を含めて各選手が意識高く守備を継続してボールを奪い返し、PAへ入ってきたボールも岩田、窪田が相手の前に身体を入れてシュートを打たせない。また、川合を起点にボールを繋いで前進し、山崎が迫力のある動きを繰り返すなど追加点を目指した。
35分には、飯田と矢田に代えてGK戸塚陸(浜松開誠館高)とDF桶川陸(富士市立高)を投入。その直後、ボランチに入った桶川が激しいタックル(ファウル)を受けてピッチから離れ、10人での戦いを強いられてしまう。川合をボランチに下げて対応した静岡だが終盤、我慢の展開が続いた。それでも40+1分、ミスから訪れたピンチでGK戸塚がファインセーブ。最後まで1点リードを守り抜き、白星で静岡ユースとしての活動を終えた。
内藤監督は最終戦で1勝した選手たちへ向け、「ともに戦う仲間はこれからライバルということで切磋琢磨して、静岡をもっと盛り上げて、静岡の中心となるよう頑張ってやってもらいたいなと思っています」とエール。アルゼンチン、日本、韓国の代表チームと渡り合ったSBSカップの経験を糧に、静岡の才能たちは飛躍を遂げる。
(取材・文 吉田太郎)
Source: 大学高校サッカー
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