日本サッカー協会(JFA)は29日、北中米ワールドカップアジア最終予選2試合に臨む日本代表メンバー27人を発表し、名波浩氏、齊藤俊秀氏、前田遼一氏という従来のコーチングスタッフに加え、昨季限りで現役を引退した元日本代表MFの長谷部誠氏が新たに名を連ねた。
長谷部氏は9月1日付でフランクフルトU-21のアシスタントコーチに就任することが発表されているが、代表チームが活動する国際Aマッチウィークに限り、日本代表のコーチとして帯同することでクラブ側と合意したようだ。
山本昌邦ナショナルチームダイレクターは「フランクフルトに在籍するコーチなので、そちらとの契約上の詰めもしないといけないということで、現役を引退したあと、いろんな準備をして、今回形が整った」と説明。フランクフルト側の反応も良好といい、「IW(インターナショナルウィンドウ)の期間は来ていただけるということで、フランクフルトからも非常に好意的なコメントをいただいた。長谷部コーチもそうだし、日本のサポートもしたいということで、Win-Win(ウィンウィン)の関係で実現した」と明かした。
長谷部氏のコーチ就任は現場サイドからの要望でもあった。森保一監督は「アジアで確実に勝っていく、世界一を目指して戦っていく中で、現状のスタッフでも間違いなく確実に前進していけると考えているが、長谷部コーチが持っている欧州での経験はこれから我々が前進していくうえで刺激になるし、前進していくためにより必要だということでスタッフとも話し合って決めた」と、大きな期待を寄せる。
「多くの代表選手が活動している欧州での活動については、選手から情報をもらって、我々も現地にお伺いして情報をもらいながら世界の情報をインプットし、世界の価値観と日本の価値観をミックスして、日本らしく、日本代表として最大限、力を発揮できるようにアウトプットしているが、長谷部コーチのこれまでの経験がそこに大きく貢献してくれるかなと思っている」
長谷部氏のコーチ就任に関して、具体的な契約期間などは明かされなかったが、山本氏は「最終予選はもちろん、2026年の北中米W杯もしっかり視野に入れて考えている」と、スポットでの活動ではなく、2年後のW杯を見据えたオファーであることは間違いないようだ。
(取材・文 西山紘平)
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Source: サッカー日本代表
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