[9.12 国際ユースサッカーin新潟第1節 U-17日本代表 3-0 U-17ペルー代表 新発田市五十公野公園陸上競技場]
インハイ優勝GKが、代表デビュー戦でビッグセーブ。U-17日本代表を救った。GK佐々木智太郎(昌平高)は0-0の前半9分、抜け出してきたU-17ペルー代表FWとの距離を詰めると、シュートを足でストップ。他にも前後半に枠内シュートがあったが、落ち着いて反応し、止めて見せた。
堂々の無失点デビュー。「試合前はほんとに初めての代表っていうこともあって緊張していたんですけど、終わってみて無失点で、自分もいいプレーができて、その中でチームも3点決めることができて、本当に今はホッとしています」と心境を明かす。
だが、個人のプレー内容についてはシュートストップのスピードやハイボールの対応など、「ほんとに数えきれないほど課題が多くある」と首を振る。シュートセーブ後、味方のセカンドボール回収の速さに助けられた場面があったことも確か。それだけに、「自分の感覚的にも本当にいいシュートストップはあったんですけど、自分はまだまだもっともっとできると思うので。そこは満足せずに、これからまたやっていきたいと思っています」と誓っていた。
佐々木は埼玉の強豪・昌平高で2年時から正守護神。昌平や中学時に所属していたFC LAVIDAのチームメート、先輩が年代別日本代表に選出される中、自分もその場所を目標として日々のトレーニングに取り組んできた。
2007年の早生まれのGKはなかなか代表チームと縁がなかったが、今年、U-17日本高校選抜入り。そして、今夏のインターハイで日本一に輝き、待望の年代別日本代表初選出を果たした。
「去年とかもプレミア(リーグ)全試合出ましたけど、呼ばれなかったので、ほんとにそこは悔しかったですけど、今回、こういう形で呼ばれて本当に嬉しく思ってます」。代表入りすることがモチベーションになって成長。特にインターハイで優勝したことが、自信になっているという。
「インターハイが大きいかなと思います。やっぱりミスもしましたし。でも、そういう中で決勝は本当に最高のプレーができたんで、そういうミスからの立て直しっていう部分は本当に成長したと思っています」。初戦や準々決勝で失点に繋がる痛恨のミス。それでも、気持ちを落とさずに次の試合へ向かい、決勝ではビッグセーブを連発して初優勝の立て役者になった。
この日は後半途中にゲーム主将MF川合徳孟(磐田U-18)が交代する際、キャプテンマークを託された。昌平ではインターハイ県予選で巻いたことがあるというが、大役に「嬉しかったですね」。国際試合でフル出場、“キャプテン”の貴重な経験をしたGKは、代表定着へ向けてまだまだアピールする意気込みだ。
「一番はシュートストップっていうところが本当にウリでやっていますし、あと最近はビルドアップの部分もほんと自信を持ってできているので、そういうところはほんとにアピールしていきたいなと思っています。(次に出番が訪れた際には、)まずは無失点で抑えることと、チームに安心感を与えるようなプレーをしていきたいですし、何よりもチームのことを考えて明日からまたやっていきたいと思っています」。複数のJクラブが関心を寄せる存在。189cmのビッグセーバーが、山岸範宏GKコーチらから学んでいるU-17日本代表の活動も飛躍のきっかけにする。
(取材・文 吉田太郎)
Source: サッカー日本代表
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